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海水魚の体色が褪せてきた!?原因と対処法を解説!比重と照明が大切です

観賞魚を飼育していると、購入した当初よりも体色が薄くなり褪せてきた経験ありませんか。

じつは、原色でカラフルな海水魚も同様で、長期飼育をしているとだんだんと体の色が薄くなる傾向にあります。

そもそも、海水魚の色が何故あのようにカラフルなのかは未だによく分かっていません。

一説には、サンゴの色がカラフルなので、サンゴの色に合わせてカラフルなんでは無いかという説や、紫外線から皮膚を守るために黄色い体色をしているといった説があります。

また、これは自宅で飼育するマリンアクアリウムだけでなく、水族館の水槽でも色が褪せている海水魚が泳いでいることがあります。

水族館ほどの設備があったとして、そして天然海水を使っていうたとしても、色が褪せてしまうことがあります。

では、何が原因で海水魚の色が褪せてしまうのか。

また、何か対処法はあるのか。

ここでは、海水魚が色褪せをする考えられる原因と対処法を解説していきます。

海水魚の色褪せについて

購入当初は美しいカラフルな体色をしていた海水魚も、時間の経過と共に色が褪せてくるといった症状が多くの海水魚で見られるようになります。

とくに、フレームエンゼルやコバルトスズメダイ、デバスズメダイやナンヨウハギ、バイカラードティーバックなどは顕著に体色の褪せがに現れやすい印象です。

唯一、黄色系の海水魚は色が褪せにくい印象ですが、それでも場合によっては購入時より色が褪せてしまうこともあります。

海水魚飼育をしてきた経験から、考えられる原因について今からお話ししていきたいとおもいます。

海水魚の色褪せ原因と対処法

海水魚の色褪せについて、筆者が考える原因として塩分濃度と光、餌、そして環境にあると考えています。

それぞれ、堀り下げて対処法も含めて解説していきます。

塩分濃度(比重)について

海水魚を飼育する際に、塩分濃度を低くして飼育すると海水魚の体色が薄くなりやすいと言われています。

多くの海水魚は1.023あたりをキープしますが、紅海にいる海水魚は1.030ほどある高比重の場所でいると言われており、紅海に住むアズファーやパープルタンは色が鮮やかで濃いのがこれが理由ではないかとも言われています。
ナプコ シーテスト比重計

それもあり、筆者は基本的に1.024〜1.026あたりで管理するようにしています。

光について

水槽に当たる光といえば水槽照明ですが、水槽照明の光が真っ白で強力なものだと海水魚の色が薄くなりやすいのではないかとと感じています。

これは、経験でのお話しですが、真っ白で強力な照明下で管理しているよりも、ブルーが強い照明で管理していると、海水魚の色が褪せにくいように感じたことがります。

ゼンスイ マルチカラーLED 600

現在も飼育管理中ですが、レモンピールを白色強めの水槽で管理しているパターンと、青味が強い水槽で管理している個体を比較すると、青味が強い水槽で管理しているレモンピールは8年飼育していても、明らかに黄色味が濃く美しいのは明白です。

このような経験から、照明によって海水魚の体色に変化を与える可能性はあるのではないかと考えています。

当然、元々の個体差もあるかもしれませんが、実際に飼育管理していて分かったことなので、もし海水魚飼育、とくに深いところで生息している海水魚を飼育管理している場合は、青味が強い照明を使うのも1つの手だとおもいます。

餌について

Hikari(ヒカリ)ひかりプレミアム海藻 70 S サイズ

海水魚の体色に変化を与える要因として、餌の成分にも影響があるのではないかと考えています。

餌でおすすめなのは、筆者の経験上、海藻70という餌はナンヨウハギなどのハギ類に効果があると感じています。

海藻70を与えていると、海水魚の調子も良くなることで発色が良くなり色が鮮やかに見えてきます。

すべての個体がそうなるかは分かりませんが、ヤッコやハギにはとくに効果を感じています。

また、クイーンエンゼルは、体色の青味を強くする、または維持するために、海苔を与えたり野菜を与えたりする方がいます。

なお、これは余談ですが、以前、カメの餌やディスカスフードの青味を強くする餌が良いと言われていますが、筆者も与えて見ましたが、目で見てハッキリ分かるほどの効果は感じませんでした。

水槽環境について

水槽環境と書くと分かりにくいかもしれませんが、簡単に申し上げればサンゴ水槽で管理してるのと、ライブロックのみのシンプルなレイアウトで管理している水槽を比較すると、経験上、サンゴ水槽で飼育管理している方が、海水魚の色が褪せにくいように強く実感しています。

冒頭でも解説した、サンゴの色に合わせて色を落とさないような工夫をしているのかもしれませんが、個人的にはサンゴを飼育できる水質や照明などの飼育管理レベルが高いことで、海水魚の色も褪せにくくなるのではないかと感じています。

まとめ: 海水魚の体色が褪せてきた!?原因と対処法を解説!比重と照明が大切です

いかがでしたか。

ここでは、海水魚の色褪せについて考えらる原因と対処法について、解説しました。

なかなか難しい内容ではありますが、筆者の経験を踏まえて解説できたかとおもいます。

最後にまとめとしてお話ししますが、海水魚の色褪せをできるだけ対処するには、すべての面を整えて海水魚飼育にベストな環境を用意することが大切だということです。

サンゴ水槽を飼育管理するというだけで、水質や照明レベルなど、最低限のレベルは整うはずです。

海水魚の体色が褪せて悩んでいる方、ぜひ参考にしてみてください