3色メダカとは!飼い方から品種、色揚げ・繁殖のポイントまで解説!

3色メダカは、メダカのなかでも和の印象が強い人気種です。
赤・黒・白の体色で、錦鯉のような姿を楽しめますし、ラメ鱗の具合などによっては、きらびやかな印象を受ける魅力的な改良品種です。

高級品種なためネット通販などでしか見かけることは少なかったのですが、近年のメダカ人気によって流通が多くなり。実際に泳いでいる姿を見れる機会が増えてきました。

3色メダカはネット通販で購入も可能ですが、形質が安定しにくいことから、繁殖・稚魚の選別などで頭を悩ませるケースがあります。

そこで3色メダカについての基本情報や、育て方のポイント、繁殖させる際の注意点などについて解説いたします。

3色メダカとは?

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3色メダカとは、「赤・白・黒」の3色が体色に現れているメダカのことです。
赤といっても朱赤やオレンジがかった色などがあり、色の濃淡や模様の入り方などは種類によって異なります。さらに透明鱗、ラメ鱗といった鱗の形質が加わることで、バリエーション豊かな姿を見せてくれます。

1匹として同じ模様は存在しないため、お好みの模様を持つ個体を探すのが楽しいなど、コレクション的な要素も持つ改良品種です。

幹之(みゆき)系の血を引いている3色メダカは、輝きが美しい個体が多いです。
このように、3色メダカと一口にいっても、親魚から受け継いだ特徴によって、さまざまな品種に分けられています。

3色メダカの飼い方

基本的には通常のメダカと同じです。

  • 適水温:25~27度。飼育可能範囲は5~30度ほど。
  • 水質:pH7.0の中性付近が得意
  • 餌:メダカ用の人工飼料、ミジンコ、ゾウリムシ、グリーンウォーターなど
  • 室内飼育:水槽や黒い容器での飼育がおすすめ
  • 室外飼育:黒い発泡スチロールや鉢、ビオトープでの飼育がおすすめ

目立つ部類の品種ですので、鳥や猫などの外敵には注意しましょう。
屋外飼育では防護のために網などを付けます。

また、盗難にも気を付けましょう。

高級な品種ですので、専用のビニールハウスで管理している飼育者も多いです。
こちらのコラムもご参照ください。

3色メダカの種類

3色メダカは細かな種類に分類されています。
ここでは通信販売も可能な、代表的な3色メダカの品種をご紹介いたします。どの品種も、楊貴妃メダカなどの原種に近い改良品種と比べると、高価な傾向です

透明鱗三色系:赤・黒・透明鱗

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光が透過する透明鱗をベースに持つ3色メダカは、赤が特に強く見える傾向があります。黒は鱗の透明感から、墨のにじみのように観賞できる繊細な体色のメダカです。

3色メダカ全般に言えますが、真上からの鑑賞に向いており、小さな体長ですが見ごたえがあります。
体の赤は楊貴妃メダカがベースとなっておりますが、3色になることで「朱」「茜」といった、和の色合いを感じさせます。

この朱赤透明鱗三色をベースにさらに「秋月錦小雪」や「安芸三色(あきさんしょく)」などの、朱赤透明鱗三色系の品種は多く作出されています。

繁殖の注意点は透明鱗であるため、くっきりとした3色にならない場合がある点です。
朱色と黒が強く出て、2色に見えてしまう稚魚が生まれることもあります。しかし、こうした『遺伝形質の差』が新しいメダカの改良品種へつながるのもメダカ飼育の面白いところです。

非透明鱗三色系:赤・黒・白

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非透明鱗系は白系の体色をベースに持つ3色メダカです。
そのため、3色の色合いをはっきりと区別することができ、繊細な印象の透明鱗系とは違った美しさを楽しむことができます。

ボディラインもしっかりと観賞できることから、「錦鯉のような」という表現にぴったりの品種と言えるでしょう。

代表的な改良品種として「雲州三色」や「あけぼの」があり、いずれも様々な色の飼育容器で映えます。

灯系3色メダカ:赤・黒・体外光

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灯(あかり)とは「黄幹之(きみゆき)メダカ」とも呼ばれる品種です。
一般的には幹之メダカの青白い『体外光』(金属質の光沢)と黄色い色素が強く表れている品種ですが、さらに黒が加わった3色メダカも存在しています。

幹之特有の光沢感から、スタイリッシュな印象が強まっている3色メダカです。

3色ラメメダカ:赤・黒・ラメ鱗など

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3色メダカにラメ鱗を持つ品種を掛け合わせて作出された改良品種です。
鮮やかな体色に多色のラメ鱗がのった姿は、煌びやかで美しく、素朴で可愛いメダカの概念を覆す存在と言えます。

色や模様の入り方だけでなく、ラメ鱗の輝きも1匹ずつ異なるため、グレードの高い個体は高値で流通している高級メダカです。

ヒレ長系の3色メダカ:赤・黒・白に長いヒレ

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長い尾ひれが特徴のスワローメダカやヒレ長メダカと、3色メダカをかけ合わせた品種です。長くたなびくヒレの特徴を受け継ぎつつ、赤(オレンジ)・黒・白の3色が入っています。

一種の熱帯魚のようにも見える姿は幻想的で、メダカの持つ可能性の広さを感じざる得ません。

3色メダカの入手方法

3色メダカはアクアリウムショップやメダカ専門店で、販売されています。ホームセンターのペットコーナーで見かけることはほとんどありません。

近くにメダカ専門店がない場合でも、ネット通販を行っている店舗が多いため、遠方のショップから通販することもできます。
また愛好家が自宅で繁殖させた3色メダカをヤフオクなどのオークションサイトなどで販売していることも多いです

ただし希少価値の高い3色メダカ品種は、通販やオークションでもなかなか目にすることができません。
3色メダカは形質を固定化することが難しい品種です。レア種が高価であることは、了承しておきましょう。

通販やオークションで購入できるメダカの卵について

メダカ専門の通販サイトだけでなく大手通販サイトやネットオークションでメダカの卵は販売されています。
3色メダカの卵も販売されていますが、「卵から育てるのは難しい」という意見を聞くことが多いです。

その理由として、親同士が同じ系統の3色メダカでも、その血筋に入っている、他の品種の特徴を持つ稚魚が生まれる可能性があるためです。
3色の固定率が高い品種でも、稚魚が同じような体色・模様に育つとは限りません。

これは生き物ですので仕方がないことです。

メダカ飼育や孵化・稚魚の飼育が初め手の場合ですと、うまく育てられないこともありますので、用意できる設備などを踏まえつつ検討しましょう。

3色メダカの色揚げ方法

メダカの体色をより美しく発色させるために『色揚げ』を行う場合があります。
3色メダカの特徴である赤・黒・白を際立たせるための方法をご紹介します。

専用の餌による色揚げ

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最もシンプルで効果的な色揚げ方法は、色揚げ用の餌を与えて育てることです。
メダカの体の色の元となる色素は、黒・黄(朱色)・白・虹の4つであると、現段階では言われています。

そのなかで、市販の色揚げ用餌で強化できるのは、「黄(朱色)」といわれています。

朱の体色に有効なアスタキサンチンが配合されている餌が多いためです。
より強力に色揚げしたいときは、クロレラやスピルリナなどの植物プランクトンを与えます。植物プランクトンは、黒い体色にも影響があるのでは、と言われています。

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メダカ飼育にグリーンウォーターが推奨されるのは、鮮やかな体色と豊かな体型を作り上げるためでもあるのです。

保護色による色揚げ効果

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保護色は外敵から身を守るために、周囲の色に合わせた体の色を指します。
体色が生活している環境に合った色味へと、時間をかけて整えていく生き物も多いです。

実はメダカもこの保護色の機能を持っています。

暗く濃い色の容器で飼育していると、周囲に合わせて黒色の色素が反応し黒みが強くなります。

反対に白い容器で飼育すると、黒色の色素が弱くなるため全体的に明るい色合いになっていきます。
なお、幹之メダカのような、虹色の色素はこの保護色の影響を受けにくいようです。

  • 黒を薄くしたとき:白系の容器で飼育
  • 黒を濃くしたいとき:黒系の容器で飼育

このように飼育環境を調整することで、色揚げに近い効果を得ることができます。

色が綺麗に出るタイミングは個体差がある

メダカは繁殖も容易で、気が付いたらペアができて産卵することもよくあります。
しかし孵化してすぐに親と同じ姿というわけではなく、成長していくにつれて、特徴や体色が現れます。

3色メダカの模様は1匹ずつ異なりますが、色みが増してくる時期も異なります。そのため早い時期からしっかりと色が出る個体もあれば、成長しきってようやく色みがついてくるような場合もあります。

また、水質や体調、ストレスなどで色味が左右されることもあります。これは、熱帯魚のベタなどと同じで、ストレスを感じる原因が取り除かれれば、鮮やかに戻ります。
急激に体色が鈍くなった場合は、飼育環境を確認してみましょう。

3色メダカの繁殖のコツ


3色メダカは、模様の多様性からイメージ通りの姿に成長しないケーがある品種です。
3色メダカの色柄を引き継がせ、よりよい発色の稚魚を誕生させるにはいくつかの注意点があります。

親魚の選別

よりよい血統を残すのであれば、当然親選びから行わなければなりません。
以前より、掛け合わせについては、オスとメスどちらの遺伝子が強く出るのかということは議論されていました。

色ならオス、体型ならメスというような説もあったのですが、最近は「確実に遺伝するという組み合わせは無い」といったような流れにもなっています。

より可能性を高めたい場合は、できるかぎり品種の色柄や特徴が強く出ている親魚を選びましょう。

稚魚の選別

品種改良によって生まれた3色メダカは、楊貴妃メダカや幹之メダカなどこれまでに組み込まれた他のメダカの遺伝子も持っています。そのため、3色メダカから、まるで楊貴妃メダカに見える、赤い色素だけを持った外見の個体も生まれてきます。

しかし外見が楊貴妃メダカや幹之メダカのような稚魚でも、遺伝子にはちゃんと3色メダカの特徴が組み込まれています。見た目は違っても、同じ品種です。

綺麗な3色メダカを作りたいのであれば、体色や特徴が表れてきた段階で3色の個体を選別します。

3色メダカを自分で作るには?

理論的には楊貴妃メダカの体色が欠損した個体から始めることになります。
メダカの品種改良は、突然変異を固定化した後に、別の品種と掛け合わせます。
品種改良の基本は、形質を差し引き、また足して…を繰り返していくことです。

市販されている改良品種は、偶然誕生した同じ特徴を持つメダカを何代も掛け合わせて、長い時間をかけて遺伝子を固定させています。

偶然生まれることもりますが、3色メダカの作り方を知っていてもゼロから作出するのは、かなりの手間と時間がかかるため、困難と言えるでしょう。

ただし、三色メダカにはならなくても、メダカの繁殖自体は簡単です。
このことからオリジナルメダカの作出は、近年さらに加速しています。

まとめ:3色メダカとは!飼い方から品種、色揚げ・繁殖のポイントまで解説!

きらびやかで美しい3色メダカについて解説しました。飼育方法や繁殖方法は他のメダカとは変わりません。しかし繁殖となると、3色メダカの特徴を受け継いだ、より美しい稚魚を残すのは選別作業などもあります。

発色も飼育環境に左右される部分があったりと、こだわり始めると奥が深く、その魅力にハマってしまう方も多いです。
生き物ですので、希望を完璧に反映した3色メダカの稚魚を作り出すのは難しいですが、逆にどんな稚魚が生まれるか成長するまでわからないといったわくわく感もあります。

ぜひ、奥深い3色メダカの飼育にチャレンジしてみませんか。

2件のコメント

  1. そらかめ より:

    飼ったばかりの3色メダカがどうしても餌を食べてくれないんですけどどうすればいいですか?

    1. アクアガーデン編集部 より:

      実際に拝見しておりませんので、正確な回答でないことをご了承ください。
      今まで食べていた餌と種類が違うため、たべれると気付いていない場合があります。
      また、飼育を開始して3日ほどは環境に慣れていないことが原因で、警戒していることがあります。
      どうしても食べない場合は、グリーンウォーターやミジンコを与えると解決しやすいです。

      ・プロがすすめるメダカのエサ5選!餌のあげ方やタイミングも教えます
      https://t-aquagarden.com/column/medaka_feed
      ※外部サイトが開きます。

      こちらのコラムもご参照ください。

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