一昔前のメダカは“地味”なイメージがありましたが、近ごろのものは体色や模様も鮮やかで、目を見張る美しさのメダカも多くみられます。
しかし、魅力にひかれて飼育を始めたのは良いものの、
- 死んでしまう
- 育たない
- 繁殖しない
といったトラブルに悩む人も少なくありません。
そこで、ここではメダカの飼育で起こりがちなトラブルを10個ご紹介します。それぞれの原因と解消法も解説するので、メダカの飼育でお悩みの方は目を通してみてください。
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メダカ水槽のよくあるトラブル10個!
メダカを飼育しているときに起こるトラブルは、
- メダカ自身のこと
- 飼育環境
この2つに分けられます。具体的には成長不良や病気といったメダカ自身のトラブルと、水質やアオコの発生など、メダカの飼育環境に起こるトラブルです。
一見すると別物のように見えますが、飼育環境の問題はメダカの健康状態を大きく左右するため、トラブルの原因になっていることも少なくありません。
トラブルを解消するためにはこの“原因の把握”が欠かせないので、メダカや飼育環境の状態を観察して異変を見逃さないことがとても重要です。
トラブル1:水草が枯れてしまう
水草の合間を泳ぐメダカに憧れ、熱心に植えるのにすぐ枯れてしまう、といった経験はありませんか?
原因として考えられるのは、
- 光量不足
- 栄養不足
- 種類の選定ミス
などが挙げられます。水草も植物なので、成長には光が欠かせません。
特に屋内は薄暗くなりがちで、光量が足りないこともあります。そのような場合は飼育容器を明るい場所に置く、もしくは照明を使うと良いでしょう。栄養不足は立ち上げ初期の生体がいない環境では考えられますが、飼育してしばらく経過した状態であれば問題ありません。
それよりも、飼育が難しい水草を選んでしまっているケースが多いです。
メダカであれば、
- マツモ
- カボンバ
- ホテイアオイ
などが丈夫でおすすめです。特にホテイアオイなどの浮草はメダカの産卵床にも向いています。
トラブル2:メダカが死んでしまう
飼育環境に大きな問題がなくメダカが死んでしまう場合は、初めの選び方に注意しましょう。
サイズが小さかったり奇形だったりなど、状態が悪いものは大切に飼育していても死んでしまうことがあります。特に病気の症状が出ているものは要注意です。
また、メダカは殖えやすいので過密飼育などによるアンモニア中毒にも気を付けましょう。
トラブル3:水温が上がりすぎる
夏場は水温が上がり過ぎることがあります。
水温の変化に強いメダカと言っても、極端に高いと健康に良くないため、対処する必要があります。
屋外飼育であれば直射日光を避け、日陰に飼育容器を置きましょう。屋内の場合は冷却ファンも効果的です。
トラブル4:水温が下がりすぎる
冬場に水温が下がり過ぎると水が凍ってメダカが死んでしまうことがあります。
表層だけ凍るぐらいであれば、メダカは底の方でじっとしているので、死ぬことはありませんが、全面凍ってしまうとひとたまりもありません。
解消法としては、
- 室内の暖かい場所に移動する
- ヒーターを付ける
などが効果的です。
トラブル5:アオコが出る(グリーンウォーターではない)
アオコは水中の藍藻が増えることで飼育水が緑色に染まった状態を指します。
あまりに濃くなり過ぎると、観賞性が低下したり夜間に多くの酸素を消費したりと良くありません。
アオコが気になる場合は、
- 水換えの頻度を増やす
- 光量を減らす
- 殺菌灯を設置する
- 薬を使う
特に殺菌灯は非常に効果的です。
薬も一般的ですが、アオコが発生しやすい環境であれば1次的に収まっても繰り返してしまう可能性があります。根本的に解決するなら殺菌灯が強力です。
トラブル6:メダカが繁殖しない
メダカを繁殖させたいのに思うようにいかない場合は、“繁殖に適した条件”を見直してみてください。
具体的には、
- ちゃんと雌雄が入っているか
- 水温は適正(23度~26度)か
- 日照時間は十分か(1日13時間以上)
これらの条件がそろっているにも関わらす繁殖しない場合は、ペアの相性が悪い可能性があるため、組み合わせを変えてみてください。
案外すんなりと繁殖することがあります。
トラブル7:メダカの稚魚が育たない
メダカの稚魚が育たないと悩む人は少なくありません。
メダカの飼育では稚魚の期間が一番難しいため、一筋縄ではいかないこともよくあります。上手くいかない場合は以下の3点を心がけてみてください。
- 卵が産まれたら別容器で孵化
- 稚魚だけ隔離して育てる
- 餌は稚魚用をこまめに与える
卵や稚魚は親メダカに食べられてしまうため、別容器で孵化・飼育しましょう。また、稚魚期は餓死しやすいので、稚魚用の小さな餌をこまめに与える必要があります。
人工飼料の他にもブラインシュリンやミジンコといった生き餌も効果的です。
トラブル8:メダカ水槽が臭う
屋内飼育で特に気になるのが水槽の“臭い”で、来客の度に不快に思われていないか心配してしまう人もいるのではないでしょうか。
そのような場合は活性炭をろ材に追加してみてください。臭いの原因物質を吸着してくれます。
また、エアレーションを強化することで、臭いの元になる嫌気性バクテリアを減らすこともできます。
トラブル9:メダカが病気になった
メダカが病気になってしまったら、症状をしっかり確認して病気に合った治療をすることが大切です。
そして、飼育環境や掃除の頻度、ろ過能力が足りているか見直してみてください。水質の悪化は病気の大きな要因なので、真っ先に対処する必要があります。
メダカがかかりやすい病気や治療法に関しては、こちらの記事も参考にしてみてください。
トラブル10:メダカが増えすぎた
メダカは環境が整っていれば、すごい勢いで増えます。
あまりに数が多いと過密飼育になってしまうため、別の容器に分けて飼育しましょう。飼育スペースを確保できないようであれば、
- 専門店に引き取ってもらう
- 卵や稚魚を隔離せず自然の流れに任せる
といった方法があります。
間違っても自然の河川などに放すことはやめましょう。品種改良されたメダカは本来自然にはいないものなので、生態系に悪影響を与えてしまいます。
まとめ:メダカ水槽のよくあるトラブル10個!メダカ飼育の悩み解決策はコレだ!
メダカ人気が上昇するとともに、飼育する人口は急増しています。
なかには魚の飼育経験が乏しい人も多く、トラブルに頭を抱えてしまうことも少なくありません。
そのような場合は今回ご紹介した10個の例から当てはまるものを探して、解消法を実践してみてください。
トロピカライターの高橋風帆です。
アクアリウム歴20年以上。飼育しているアーモンドスネークヘッドは10年来の相棒です。
魚類の生息環境調査をしておりまして、仕事で魚類調査、プライべートでアクアリウム&生き物探しと生き物中心の毎日を送っています。
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