コケを使ってアクアリウムを素敵に見せる
アクアリウムでも、美しいコケを育てて楽しむことができるのを知っていますか?
最近、全国的にコケが静かなブームを呼んでいます。
自然のコケは、日が差し込むと緑の絨毯のように美しく輝きます。
しかし、本当に美しいコケは、山の中に分け入らないと見ることができません。
近年では、ホームセンターや通販などで様々なコケが、手軽に手に入る用になってきました。
そこで、それらのコケを買って、庭や鉢で植えたり育てたりして楽しむ方が増えています。
うまく手入れをすると、枯れることなく美しいコケを育てることができます。
さて、今はその流行がアクア業界にも及んでいます。アクアリウムで美しいコケを楽しむ水槽をアクアテラリウムと呼びます。
実は、テラリウムはコケを楽しむ上で、非常に優れたシステムなのです。
水槽の中には水の流れがあるので、コケを育成するのに必要な湿った環境を自然と作り出せるのです。水槽を照らすライトなども工夫すれば、更に快適な環境を作ることができます。
確かに、庭にコケを植えるよりは、手間がかかりますが下の写真のように素敵にコケをレイアウトできれば、満足もひとしおでしょう。
テラリウムに最適なコケの種類と特徴
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ホウオウゴケ
学名:Fissidens nobilis
育成難度:普通
川の上流~系流域、山間部の水辺や沢等に自生しています。
稀に水中にも生えるため、水草としても扱われます。
濃い緑で美しい小型のコケです。
名前の由来は鳳凰の羽を思わせるような形をしているため、この名が付けられました。
育成は多湿と弱い光を好むためコケリウムにも適しています。 -
ハイゴケ
学名:Hypnum plumaeforme
育成難度:普通
最も目にする機会が多い種類です。
主に日当たりの良い岩の上、斜面、道端、畦道など身近な場所で見かけることの出来るコケです。
見た目はもじゃもじゃした草体で淡い緑から濃い緑の色合いです。
這う性質のため這苔(ハイゴケ)と名付けられました。
日本庭園の庭作りにも用いられるポピュラーな強健種です。 -
コツボゴケ
学名:Plagiomnium acutum
育成難度:普通
山間部の水気のある岩の上、斜面に良く見られます。
濃い緑で細かな葉を付ける繊細な美しいコケです。
水気を好むため、容器に蓋をして湿度を保つと上手く育てられます。 -
アラハシラガゴケ
学名:Leucobryum bowringii
育成難度:容易
ヒノキやスギの根元や腐木上に丸い塊で自生しています。
葉には光沢はあまりなく薄緑~緑色をし細かな葉を密に付けています。
ある程度の乾燥にも耐えるのでテラリウムにも使えます。 -
コウヤノマンネングサ
学名:Climacium japonicum
育成難度:普通
直立するフサフサした大型のコケの仲間です。
山間部の湿った斜面、腐葉土などに自生している美しい種類です。
大型のコケのため1本でも十分見ごたえがあるため、アクアテラリウムのアクセントに最適です。
テラリウムを継続する注意点
アクアテラリウムの中にコケを配置した水槽を継続するには、2つ注意点があります。
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水槽の湿度に注意する
コケは湿度が命です。ほどよい湿度を調整しましょう。
基本的には、水の流れがあるので湿度は高めに保たれているでしょう。
しかし、コケを配置する場所によっては湿度が低い箇所もあります。
そういう場合は、こまめに霧吹きで水分を与えるなどすることをお勧めします。 -
水槽の照明に注意する
コケといえども光は必要です。強すぎても弱すぎても枯れてしまいます。
適度な照明の光を当てるように工夫しましょう。
経験では、メタハラの強い光や、LEDの直進性の強い光は不適切です。
蛍光灯などで適度な光量を調整しましょう。
やっぱりコケの映えるテラリウムは美しい
どうでしたか?コケの美しさと、植物、魚の共存を見られるテラリウムって素晴らしいですね。ぜひ、テラリウムを作る際には、コケにもこだわって作ることをお勧めします。
ただ、普通の水槽と違って、アクアテラリウム水槽は水が蒸発する量が多いので、こまめに水足しやメンテナンスをする必要があります。
なぜ蒸発量が多いかというと、アクアテラリウムは上部にフタができません。というより、フタをしてしまうと、水槽の内側に水滴がついて、見た目が悪くなってしまいます。ですのでフタをしないケースがほとんどなのです。フタをしないので、中の水が乾燥などによってどんどん蒸発していくんですね。
コケ以外のテラリウムも勿論オススメです!
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