アクアリウムの熱帯魚とは? 大きく2種類
アクアリウムで飼育する熱帯魚とは、大きく淡水魚と海水魚の2種類に分けられます。
熱帯の川に住む淡水魚と、同じく熱帯の海に住む海水魚のことです。
↑淡水魚のネオンテトラ
↑海水魚のウズマキヤッコ
ただし、ウィキペディアで熱帯魚を調べると、熱帯魚とは淡水魚のみを指すようです。
この解釈は、熱帯魚業界でプロとしてやってきている私からすると、少し違和感を感じます。
私の肌感覚としては、熱帯魚業界をみてもお客様と話している場面を想像しても、淡水魚と海水魚をひとくくりに熱帯魚と呼ぶことが多いのです。特に区別せずに、熱帯魚を単に熱帯に住む魚として捉えているんですね。
恐らく、昔はアクアリウムとして淡水魚しか飼育する技術がなかったので、熱帯の魚というと淡水魚だけだったのでしょう。
しかし、現在ではろ過装置や温度管理などの技術が進歩して、家庭でも海水魚を飼育できるようになりました。
そのため最近では、淡水魚も海水魚も『熱帯魚』として認識されているのでしょう。
アクアリウムの淡水魚
アクアリウムで扱われる淡水魚は、アマゾン川などが有名ですが熱帯地方の川に住むカラフルな小型魚(川魚)のことを指します。
魚の原産地は様々ですが、最近では東南アジアや中国で養殖されることが多く、現在流通しているものは東南アジア産であることがほとんどです。
アクアリウムの海水魚
アクアリウムで扱われる海水魚は、南国の海に住むカラフルな小型魚のことを指します。
外敵から身を守るために、サンゴ礁を隠れ家として生息している魚のことですね。テレビやその他メディアでみるその姿は、優雅で見とれてしまいますよね。
海水魚は、国内外で一部の魚種は養殖されていますが、なかなか難しいようで、捕獲された産地から直接送られてくることが多いです。
つまり、ハワイや東南アジア、カリブ海などから空輸で送られてくるんですね。
産地を想像するだけで夢がありますね。
おまけ、江戸の金魚売り!?
そもそも、日本の熱帯魚飼育やアクアリウム業界って、江戸の金魚売りがその起源だそうです。江戸の町を、桶に金魚を入れて売り歩いていた、あの金魚売りです。
結構な歴史があるんですね。ですから、かなり広義の意味でいくと金魚もその仲間に入るかもしれません。
淡水魚と海水魚の違い
そもそも、淡水魚と海水魚は全く違うものですが、ご存じない方も多いかもしれませんので、あえて書きます。
お魚を売っている場所
淡水魚も海水魚も大型の熱帯魚ショップや、オンラインショップで買うことができます。
最近では、ホームセンターの一角に動物コーナーがあるお店も多く、アクアリウム用品や生体を販売しているところもありますね。
昔からの、路面店などの熱帯魚店は、淡水魚しか扱っていないお店があります。
逆に海水魚しか扱っていないお店もあります。こちらは、海水魚専門店としてアピールしている店が多いようです。
お魚の値段
一般的には、海水魚のほうが一匹あたりの値段が高いです。
かなりアバウトですが、海水魚のほうが2〜5倍高いです。
理由としては、海水魚の方が養殖しにくく現地で捕獲された魚になること、空輸の際によりコストがかかることが原因かと思います。
お魚の色
写真を見てもわかるように、海水魚の方が一般的に華やかな印象を与えます。
淡水魚は、元々川の自然と溶け込むように生きてきたので、そこまでカラフルな魚はいないのです。
お魚の飼育しやすさ
一般的に、淡水魚の方が飼育しやすいです。
海水魚を飼育するほうが、管理しなければいけない指標が多くあります。
海を再現するので、海水の濃度とか、温度とか明るさとか常に気を抜けません。
一方で淡水魚は、魚自体も強い魚が多く、慣れれば誰でも簡単に飼育できるでしょう。
よく聞かれる質問
私は、業界のプロとして十数年やってきているわけですが、お客様からよく聞かれる質問があります。
淡水魚と海水魚どっちがきれいかな?
回答:好みに分かれます。個人的には、海水魚のほうが華やかで、好きです。
淡水魚も自然に溶け込んだレイアウトを作って楽しむと、アクアリウムとして一体感が出てとてもきれいです。
この魚ってどれくらい生きるの?お魚の寿命は?
回答:淡水魚も海水魚も種類や環境によって異なるので、一概には言えません。
ただ、海水魚の場合ですとトラブルなく丁寧に飼育すれば10年程度生きる魚も珍しくありません。一般的には数年から5年程度かもしれません。
淡水魚の場合は、めだかで2年程度、その他の魚も数年から5年程度でしょう。アクアリウムとは違いますが、鯉は数十年生きるものもいるそうですよ。
淡水魚の水槽で、海水魚を飼えないの?
回答:結構聞かれます。基本的に飼育できません。淡水魚と海水魚では、一般的には別のろ過システムで飼育します。工夫すれば、淡水魚の水槽で海水魚を飼うこともできるかもしれません。
海水魚と淡水魚を一緒に泳がすことは、できません。混泳できる水も開発されていますが、アクアリウム商品としては見かけません。
意外と奥の深い熱帯魚やアクアリウム
どうでしたか、知ってるようで知らない熱帯魚やアクアリウムについて書きました。
アクアリウムは趣味の世界ですが、大変奥が深いものです。
全く知らない人からしたら、結構新鮮な情報もあったのではないでしょうか。
熱帯魚は楽しい趣味なので、一歩踏み出すお役に立てたら幸いです。
知る人ぞ知る、東京アクガーデンのトップ代表CEO。
魚の知識は少ないけれど、熱帯魚業界は熱く語ります。
20キロ痩せたことが一番の自慢、ダイエットも仕事も同じだー!!
※返信にお時間をいただいております。
弊社公式サイトのお悩み相談フォームですと早めに返信できますので、よろしければそちらもご利用ください。