金魚を室内で育てる!飼育水槽の選び方

室内で金魚を育てたいけど、どんな容器が良いの?

金魚鉢じゃダメなの?などの声をよく耳にします。

その疑問にお答えするために、飼育に適した水槽や設備をご紹介いたします!

屋内飼育水槽の種類

金魚鉢

金魚というワードを聞いて一番に思いつく飼育容器は、金魚鉢ではないでしょうか。

見た目も可愛らしく、インテリアとしても人気で、ずっと眺めていたくなりますよね!

しかし、金魚鉢は実は金魚の長期飼育に向いていません。

  • 容れられる水量が少ない
  • 設置できる濾過装置に限りがある
  • 水質を安定させられない

等の理由が挙げられます。

もともと金魚鉢は、ごく短期の間だけ、金魚を手元に置いて観賞するために開発された簡易的な飼育容器です。

手頃なサイズではあるのですが、その形状ゆえ、大きな濾過装置をいれたり、そもそもの水の量が少なかったりと、糞やそこから発生する、アンモニアなどの有害物質による水の汚れに対処できません。

頻繁に水を換え続ける飼育法もありますが、上手くやらないと金魚に負担をかけ続けることになります。

観賞魚用水槽

家の中で魚を飼うとなると、やはり四角い水槽がベストです。

  • 十分な水量が容れられる
  • 設置できる濾過装置の種類が豊富
  • 照明など周辺機器も充実している

等の理由から、扱いやすいものとなっています。

一般に販売されている水槽には規格があり、魚を安定して育てられる水量を確保できるように設計されています。

開口部分も広いため、濾過装置も様々なものを選ぶことができます!

金魚1匹に必要な水の量

金魚は餌をよく食べ、よく糞や尿をします。

『水泡眼』や『頂天眼』などの種類によっては視力が弱く、餌を見つけられずに『食べ残し』してしまうこともあります。

糞や餌の食べ残しは、汚れとして底に沈み水を傷ませる原因になります。

『金魚は水を汚しやすい』と言われる所以です。

ですので、金魚を育てるには、見た目以上の水量が必要です。

金魚は体長1㎝につき1リットルの水が最適量です。

つまり小さな3㎝の金魚を1匹飼うのに必要な水量は、3~4リットルです。

4リットル入る容器って意外と大きいですよね!

金魚の匹数やサイズに合わせて、そんな大きな飼育水槽や容器が用意できない、置くスペースがないこともあります。

そんな時は『濾過装置(フィルター)』の能力を上げれば、ある程度は補うこともできます。

金魚飼育に必要な濾過装置

金魚は水を汚す、ということで、どれほどの濾過能力が必要なのか…それは飼い方によって異なります。

たとえば、一週間に一回のお掃除や水換えをしている場合と、3週間に一回の場合では蓄積する汚れが違いますよね。

また、汚れの量は飼っている魚の大きさや匹数にもよります。

汚れやすい水槽ならばより強力な物や、ワンサイズ上の水量に適合した装置をよういするのも良いです。

主な濾過装置の種類

投げ込み式フィルター

ロカボーイ水作エイトなどのぶくぶく(エアレーション)とろ過フィルターが一体化したタイプです。

安価で設置も水槽の中に入れるだけ、とお手軽です。

とてもシンプルな構造のため、強力な濾過能力を瞬時に発揮することはありません。

上部式フィルター

水槽の上部に設置するタイプの濾過装置です。

水槽のサイズの分だけフィルターをセットできるため、高い濾過能力があります。

さらに上部より水を水槽に流すため、水面を揺らし、酸素を供給できます。

ただ、構造上、水音がしてしまうのが難点です。

外部フィルター

『物理濾過』と『生物(バクテリア)濾過』の機能を高めたフィルターです。

濾過能力は非常に高いです。エーハイム社のフィルターなどが有名です。

動作音は非常に静かですが、価格が高いです。

密閉する構造上、フィルター内が酸素不足になりやすく、エアレーションを併用するのが良いです。

濾過装置の併用について

金魚が大きくなってくると、濾過能力が不安になることがあります。その場合は思い切ってろ過装置を併用してしまうのも手です。

例えば、外部フィルターと投げ込み式フィルターを併用すれば、濾過能力や酸素の供給などのお互いの弱点を補うことができます。

しかし、ろ過装置を強力にするということは、強力な水流を生み出すことでもあります。

金魚は基本的に強い水流に弱いです

なので、給水口(水槽に水を戻す口)をシャワーパイプにしたり、吸込み口にスポンジを付けるなど、工夫が必要な場合があります。

ぶくぶく(エアレーション)は必須?

必須ではないけれども必要、という感じです。

金魚はたくさんの酸素を必要とします。

金魚すくいの金魚など、良く水面で口をパクパクさせていますね。

あれはほとんどの場合が酸欠です。

加えて、ろ過フィルターのバクテリアたちも酸素を必要とします。

しかし、水槽に入っている金魚の匹数が少なかったり、上部フィルターのように、水面を揺らす効果の高いものであれば、酸素を水に溶かすことができるため、エアレーション装置は無くても平気だったりします。

密閉式の外部フィルターですらも、給水口を工夫(シャワーパイプにして、上向きに水流を出す)をすれば水面を効率よく揺らすことができます。

しかしそれは金魚の数が少ない場合です。

体が大きかったり、複数の金魚を飼育する場合は、ろ過装置とは別に、エアレーションはあったほうがよいです。

酸素が薄いと成長に影響する、なんて話もあります。

クーラーやヒーターなどの温度管理装置について

金魚を育てるには水温が大切です!

魚は変温動物なので、水の温度の影響をダイレクトに受けながら生活しています。

ですので、急激な温度の上下に非常に弱く、消化不良や白点病などの病気になってしまうことも。

金魚はなだらかな温度変化には強く、一日1度ペースで温度を調節してやれば、水温32度を超える水や、逆に10度位でも元気に泳ぐ子もいます。

夏だから水槽用のクーラーを設置しなきゃ!とか冬だからヒーターで暖かくしなきゃ!というのは必ずし、やらなくてはならない、ということはありません。

しかし夏場水温が34度を超えるなど、あまりにも暑すぎたりした場合には、水槽用のファン(扇風機状の装置)などで対策してあげると良いです。

いきなり氷を入れたり、冷水を足したりするのは急激な温度変化を起こすので、NGです!

寒い場合、金魚は動きが鈍り、餌をあまり食べなくなります。

しかし冬を越えた金魚は丈夫に育つといわれています。

金魚は温度が下がりきると冬眠もしますので、動きが鈍くなってきたら餌を控えてあげましょう。

無理に食べさせると消化不良になることもあるので、3日に一回など、数日おきにあげても大丈夫です。

金魚の見方(鑑賞の仕方)とは?

金魚は、池で飼わていた時代は上から観賞するものとして改良が重ねられてきました。

近年ではアクアリウム設備の普及により、水槽で横から観賞することも多くなりました。

室内観賞用に、尾がハート形で、横から眺めるのに向いている『ブリストル朱文金』などの品種も作出されています。

金魚は観賞する角度を変えると、また新しい魅力がわかって面白いですよね!

 

室内とは、雨や風のない不自然な空間でもあります。

明るさも調節してやらないと、昼や夜が解り難かったりします。

室内では逆に屋外飼育より手間がかかるともいえます。

 

それでも金魚はとても人懐っこい魚です。

室内で飼うことで、さらに親密な愛着が沸きます!

金魚を末永くかわいがってあげてください!

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