水草をより美しく育てるには二酸化炭素を添加するととても効果的です。
そして、目に見て楽しむことができる水草から発生する気泡、いわゆる水草の光合成を鑑賞するのもアクアリウムを楽しむ一興でもあるでしょう。
そんなわたしも、学生時代にはじめてアクアリウムを始める際に、アクアリウム専門店にディスプレイとして設置されていた美しい水草水槽を見て感動しのめり込んでいきました。
しかし、いざ挑戦してみたものの、二酸化炭素を添加すれば水草が光合成する姿を鑑賞できると信じ設置したものの、一向に光合成する姿見ることができませんでした。
その理由とは一体何だったのでしょうか。
ここでは、二酸化炭素を添加して水草が光合成しなかった理由について、解説していきます。
光合成が発生しなかった理由について
水草から光合成を発生しなかった理由について、まとめてみました。
今現在、二酸化炭素を添加していてもうまく光合成しない人は、是非参考にしてみてください。
圧倒的に光量が不足していた
二酸化炭素を添加していても光合成をしない大きな理由の1つとして、光が不足していたことが原因でした。
当時、60センチの水槽に蛍光灯2本しか設置していなかったこと、さらに水草育成ランプではなく初めから付属されていた蛍光管だったこともあり、今考えれば十分な光量が確保されていませんでした。
最近は水草育成用LEDの進化により、LEDが2本あれば水草から気泡を発生させることは可能ですが、蛍光灯では最低でも水草育成ランプに切り替え3本から4本は無いと美しい光合成をさせることは難しいのが当時の状況だったかとおもいます。
今現在、二酸化炭素を添加していても水草の光合成が十分に発生しなく悩んでいる方は、光量UPを検討してみましょう。
上部ろ過フィルターを使用していた
水草育成に不向きと言われる上部ろ過フィルター。
その理由は、上部ろ過フィルターを通った水が、水槽に戻る際の落水時に泡立つことで二酸化炭素が放出されてしまっていたからです。
この頃使っていた水槽が、ニッソーから発売されていた60センチのセット水槽だったのですが、知識が全然無かったわたしは、二酸化炭素さえ注入していれば光合成すると信じていました。
しかし、現実はそんなことは無く、結果的には外部フィルターへ移行することになりました。
外部ろ過フィルターが水草水槽に多用されている理由は、二酸化炭素の放出を抑制する意味があることへ、この時気付くことができました。
また、上部ろ過フィルターを水槽上に設置していると、フィルター下部分に光を当てることが難しく暗くなります。
そのため、光量不足になることは必至なので、その点で置いても水槽上部を開放できる外部ろ過フィルターは二酸化炭素を添加して水草水槽を育成することに向いていると言えます。
二酸化炭素が正しく添加することができていなかった
二酸化炭素の添加機材を購入したものの、水草を水槽内に溶かしいれる拡散器、CO2ストーンを正しく選べていませんでした。
本当はADAのガラス製のパレングラスが欲しかったのですが、当時のわたしにはとても高価だったため、エアーストーンを先に付けて二酸化炭素を水槽へ注入していました。
しかし、エアーストーンだと気泡が荒く水に溶け込みにくいことで、十分に二酸化炭素を水槽内に融解することができませんでした。
しかし、この事実にはなかなか気づくことができずに、結構長期間エアーストーンで運用していました。
結果的にその他の要因も加わり、水草からの光合成がうまく確認できなかったため、パレングラスのCO2ストーンを購入しました。
CO2添加の必要な水草についてはこちらの記事もご覧になってみてください。
水草を育てられる環境でなかった
水草が気泡出すには、水槽機材が正しく使用できていなかったという問題もありますが、そもそも水草が育てられる環境で無かったとおもいます。
その理由をご紹介していきます。
コケ取り生体がいなかった
オトシンクルスやヤマトヌマエビといったコケ取り生体が不十分でしたので、水草の葉にコケが付着し水草がコケの影響で光を十分に吸収できず、光合成が出来ていませんでした。
当時は、二酸化炭素を添加していれば光合成が見れると信じていましたので、何故二酸化炭素を添加しているのに水草が汚くなっていくのか不思議でした。
この経験から、コケ取り生体は水草を光合成させて美しく育てるためには重要だということが、身に染みて分かりました。
水草はポットのまま落としていた
水草をピンセットで植栽することはせずに、ただ購入してきた水草をポットごとそもまま水槽に落としていました。
もちろん、うまく管理すれば購入当初なら光合成しますが、長期的に管理するにはポットから外さなければ根が巻き付いて育成不良に陥りますので、必ず外す必要があります。
水草の育成難易度を考えていなかった
当時は、大磯砂で管理していました。
水草を光合成させる上で、大磯砂でも上手に管理できれば光合成させることはできるのですが、水草の難易度を考えず気に入ったものを選んで入れていました。
しかし、購入してきても2週間ほどすると茶色く成ったり溶けてきたりと一向にうまく育成できなかったため、そもそも光合成を目指す前段階で躓いていました。
水草の選び方が重要だということは、その後数年経過して気付きました。
今、水草の育成に悩んでいる方は、水草の選定方法も一度見直してみるとい良いかもしれませんね。
まとめ: CO2を添加しても水草から気泡が出ない!? 水草が美しい気泡を出す条件
水草から気泡が出ない理由について解説しました。
もしかしたら、みなさんのなかでも同じ理由で悩まれてる方もいるかもしれません。
最後の、水草が気泡を出す条件を下記にまとめました。
- 水草専用照明で強い光量(水槽全体を満遍なく照らす)
- 二酸化炭素添加は、専用器具で1秒に1滴以上
- コケ取り生体は必須
- 外部ろ過フィルターを使用
- 水草は植栽する
- 底床に合わせた水草選定
それでは、以上の条件を参考にしていただき、楽しいアクアリウムライフをお過ごしください!!
熱帯魚業界歴もうすぐ20年!
海水やアクアテラリウムなど、さまざまな水槽を担当してるアクアリストです。
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