海水魚を飼育を始めたはいいものの、なかなか餌を食べてくれず苦労した経験があるアクアリストもいることでしょう。実際淡水魚に比べて海水魚のほうが餌付けが難しい種類は多いですが、人工飼料を食べてくれないからプランクトンや生餌ばかりをあげてしまうと、免疫力が低下してしまうこともあるんです。
ここからは海水魚の餌付けが難しい理由や、海水魚の中でも比較的餌付けが簡単な種類をランキング形式で10位までご紹介していきます。
海水魚は餌付けが難しい?
淡水魚に比べて色あいがきれいなものも多く、アクアリウムでも人気が高い海水魚ですが、餌付けが淡水魚より難しいので思ったように餌を食べてくれなかったり、栄養バランスを取るのが大変になることも。
海水魚の餌付けは飼育している魚が人工飼料を食べてくれるかどうかで難易度がかなり変わってきます。水槽に入れたばかりの海水魚が人工飼料をなかなか食べてくれないのは環境の変化に戸惑っていたり、粒上の固形物である人工飼料を食べる環境がないため、餌と思っていないということが多いためです。
人工飼料を食べさせるようにする方法は?
そのため他の海水魚と混泳できる魚ならすでに人工飼料を食べている魚と混泳させるのが手っ取り早いです。これは他の魚が食べているのを見ることで餌と認識してくれますし、餌を取られまいとして食欲が増すこともあります。
他の海水魚と混泳ができる魚でもハゼやベラのように気が弱い種類だったり、そもそも混泳ができない魚の場合はわざと空腹状態にさせたり、魚の視界に入るように餌を落としてあげるようにします。もちろん空腹などでも食べてくれないケースはありますが、人工飼料をつついたり少しずつでも食べてくれないことには始まらないので、餌付けをするときにはこのような方法を取ることが大事です。
人工飼料は魚の栄養が偏らないようにきちんとバランスを考えて作られているので、人工飼料をちゃんと食べてくれればいいのですが、なかなか食べてくれないとプランクトンや生餌ばかり食べることになってしまいます。
これでは魚の栄養が偏ってしまい、免疫力の低下など健康に悪影響を及ぼしてしまう危険性があります。そのため、海水魚を餌付けするときは人工飼料もきちんと食べてくれるようにする必要があるんですよ。
海水魚の飼育にどんな人工飼料がおすすめか気になる人はこちらの記事も参考にしてください。
海水魚の餌付けについてもっと知りたいという人はこちらの記事を参考にしてください。
餌付けが簡単な海水魚ベスト10!
海水魚を飼育するときに餌付けで悩みたくない場合は、餌付けが簡単な海水魚を選ぶことが一番の近道です。そこでここからはさまざまな海水魚の中から、餌付けが簡単な種類をランキング形式で10種ご紹介します。
1位:カクレクマノミ
体長6~11㎝とクマノミの中でも小さいサイズの海水魚ですが、好奇心旺盛なので人工飼料にもすぐに気づいてくれます。特にブリード種のカクレクマノミならすぐに口にしてくれるので餌付けも簡単です。
カクレクマノミの注意点として、ワイルド種の場合は縄張り意識が強く、ケンカに発展してしまう事もあるんです。ブリード種であればまだ縄張り意識が低いので複数飼育も可能ですが、可愛いし飼いやすいからといってもたくさんのカクレクマノミを同じ水槽に入れるのは避けたほうがいいですよ。
カクレクマノミ(クマノミ)についてもっと知りたい人はこちらの記事を参考にしてください。
2位:クマノミ
体長が10~15㎝なのでカクレクマノミよりも少しサイズが大きく、体の特徴的なオレンジの色あいもちょっぴり落ち着いた色をしている基本のクマノミです。こちらもカクレクマノミ同様人工飼料などを口にしやすいので、飼育も簡単な種類に分類されます。
3位:デバスズメダイ
クマノミ系は比較的餌付けが簡単な種類が多いですが、スズメダイ系も餌付けがしやすい種類が多い海水魚です。特にデバスズメダイは性格がおとなしいので他の海水魚とも混泳させやすいことに加え、人工飼料なども喜んで食べてくれるので餌付けのしやすさも上位なんです。
デバスズメダイの飼育方法を知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
4位:ハタタテハゼ
基本的にプランクトン系の餌はもちろんですが、人工飼料でも少しずつですがしっかりと食べてくれるので餌付けがしやすい海水魚です。気が弱いタイプなので他の魚と混泳させてしまうとなかなか餌を食べに来られないといったケースもあるので注意しましょう。
またカラフルな海水魚ですが病気にも強いので、海水魚の飼育は初心者という人でもおすすめの種類です。
ハタタテハゼについてもっと知りたいという人はこちらの記事も参考にしてください。
5位:イエローコリス
イエローコリス(別名:コガネキュウセン)はベラの仲間で、ベラ系の海水魚もよく餌を食べてくれるので餌付けが簡単なものが多いです。海水魚の中には飼育する中で大きく育ってしまうのもいますが、イエローコリスはそれほど大きくならないことに加えて、餌も特に好き嫌いなく食べてくれるので育てやすい魚です。
イエローコリスなどベラ系の海水魚について詳しく知りたい人はこちらの記事も参考にしてください。
6位:ハマクマノミ
名前のとおりクマノミの仲間で、クマノミらしいオレンジの体に1本だけラインが入っている見た目も特徴的な魚です。こちらも他のクマノミと同じように餌にすぐ気が付き、口にしてくれますよ。
7位:スプリンガーズダムセル
スプリンガーズダムセルは気性が激しい種類が多い小型スズメダイの中でも、比較的性格が温和な海水魚です。人工飼料でも問題なく食べてくれるので餌付けもしやすく、体長も4㎝程度にしか成長しないので混泳にも向いたタイプです。
8位:カーペンターズラス
ベラの仲間でおとなしい性格の海水魚です。餌はプランクトンのほうが好みな傾向がありますが、人工飼料もきちんと食べてくれるので安心です。色も鮮やかで見た目もかわいらしい魚ですが、性格がおとなしすぎて威嚇されることもあるので他の魚と混泳させる場合には注意しましょう。
9位:コバルトスズメダイ
スズメダイの仲間でルリスズメダイとも呼ばれる魚です。餌が人工飼料のみで大丈夫、といわれているほど海水魚でも餌付けがしやすい種類で体も強いのが特徴です。しかし小型スズメダイの中でも気性が特に荒い種類に当たるため、コバルトスズメダイより小さな魚や近似している種類の魚とは混泳させないようにするなど、他の魚と混泳させる場合には注意が必要です。
10位:ホンソメワケベラ
こちらもベラの仲間で他の魚についた寄生虫を食べてくれるという習性があるため、クリーナーフィッシュとしても有名な海水魚です。人工飼料も食べてくれる魚なので餌付けもしやすいですが口が小さいので、餌をあげるときはSサイズなど小型のものを選ばないと食べられないこともあるので注意が必要です。
ホンソメワケベラについてもっと詳しく知りたい人はこちらの記事を参考にしてください。
まとめ:餌付けが簡単な海水魚ベスト10!長生きにはエサを食べてくれることが大切
海水魚はカラフルな種類も多く、アクアリウムを華やかに彩ってくれますが餌付けが難しく、人工飼料をなかなか食べてくれないと栄養が偏ってしまい健康状態が悪くなったり、免疫力が低下してしまうこともあります。
このような失敗をしたくない場合は餌付けが簡単な海水魚を選ぶことが大事で、クマノミ系やスズメダイ系、ベラ系などの海水魚は比較的餌付けがしやすいものが多いです。海水魚の飼育を考えている人はこの記事を参考にして、餌付けを成功させることで元気に育ててあげましょう!

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