皆さんはオークションサイトを利用した経験はありますか?
実は最近、ヤフオクでアクアリウム関係の商品が出品・落札される機会がかなり増えてきているようなんです。
オークションサイトは店舗に足を運ばなくても商品が手に入るという利便性がある反面、実物を見ることができないため、イメージ違いのものが届くリスクが存在します。
ご自身が出品する側の場合は、責任感をもって発送しなければなりません。
今回は観賞魚やアクア用品をオークションサイトで取り引きする際の注意点を徹底解説していきますので、利用を考えている方は是非こちらのページをお役立てくださいね。
観賞魚のオークションについて
近頃は在宅時間が増えてきた影響か、ヤフオクで観賞魚やアクア用品が取り引きされる機会がかなり増えてきているようです。
まずは観賞魚のオークションについて、サイドビジネスとしての有効性と、人気の販売魚種について解説していきます。
副業としても?!観賞魚のヤフオク販売
観賞魚のオークション自体は以前からありました。
ただ最近は、コロナ禍の影響で自宅で過ごす時間が増えたことに加え、メダカブームが到来したことにより、オークションで観賞魚を取り引きする機会がかなり増えているように感じます。
中でも目を引くのが、サイドビジネス、つまり副業としてオークションを利用するケースですね。
これはあくまでも一例なのですが、変わりメダカ(たとえばヒレ長の楊貴妃など)をペアで購入し、採卵して稚魚を育てるとします。
その稚魚がある程度成長したら種親にできそうな個体を選別して残し、他をすべてオークションに出品するという方法です。
メダカを育てる設備と最初にペアを購入する費用などはかかりますが、安定して品質の良いメダカを育てることができれば結構な収益になります。
もちろんメダカだけでなく、エビやディスカスなどでもサイドビジネスは成立します。
生き物を扱うため梱包や発送にはかなりの労力を使いますが、趣味の延長として楽しめる人であれば、副業としてのオークション利用もありかもしれません。
ヤフオクで売られている魚種の傾向
ヤフオクで販売されることの多い観賞魚としては、メダカやエビ、ディスカスなどの熱帯魚、金魚、もしくはそれらの稚魚などが挙げられます。
アクア関連用品というくくりで言えば、中古水槽や設備、流木、水草なども人気です。
観賞魚を落札する際の注意点
落札者側からすれば、店舗に足を運ぶ必要なく欲しい観賞魚を購入できる。
出品者側からすれば、不要になった水槽設備を売ることができ、副業としても有効。
……一見良いことばかりのオークション利用ですが、やはり対面で取り引きできない分、注意が必要なポイントがいくつか存在します。
ここからは実際にオークションで観賞魚を取り引きする際の注意点について解説していきますので、オークション利用に慣れてない方はもちろん、利用に慣れている方も、改めて確認しておきましょう。
まずは観賞魚を落札する際の注意点を3つご紹介していきます。
取引履歴と評価を必ず確認しよう
観賞魚を落札する前にまず見ておきたいのが、出品者の総合評価の項目です。
ヤフオクの場合は評価コメント一覧をチェックすると、出品者がこれまでに落札された商品と取り引きに対するコメント(評価)が一覧で確認できます。
取引履歴とその評価は、商品の品質を知る上でとても重要な手がかりとなります。
- 利用経験が豊富で、出品に慣れている人かどうか
- マイナス評価は付いていないか。付いていればその理由は
これらの事項は必ず確認しておきましょう。
現物販売と商品説明欄
落札前に見ておきたいポイント2つめが、商品画像と説明欄です。
商品画像は現物の写真を用意してあれば良いのですが、イメージ画像であったり、同じ品種の別個体の写真を使いまわしているような場合は注意しましょう。
これはイメージ画像や写真の使い回しがすべて悪いというわけではないのですが、実際に届いた個体が想像していたものと違うという事態につながりかねません。
ただ、大量に出品していると個々の写真を撮るのが難しいということもありますので、せめて商品説明が詳しく書かれている出品者を選んでおきましょう。
説明欄が詳細に書かれていて、なおかつ画像も出品個体の写真を使っているのであれば、ひとまず問題はないと言えます。
逆に言うと、
- 写真はすべてイメージ画像や使い回し
- 説明欄が簡素
- マイナス評価が複数付いている
これらすべてに当てはまるような出品者とは取り引きを控えておくのが無難です。
変わりメダカの卵は完全な賭け!
観賞魚の落札者として最後に注意しておきたいのが、変わりメダカの賭博性です。
変わりメダカとは品種改良メダカのことで、価格も手頃なものから1匹数千~数万円するものまで多種多様に存在します。
なぜこんなにも値段の差が開いているのかというと、そこには遺伝固定率が深く関係しています。
親魚と同じ性質を持って産まれやすい品種は手頃な値段となり、逆に遺伝固定率の低い品種は高額になりやすいということですね。
ところが、「変わりメダカの卵」に関しては、品種による値段の差は無いに等しいです。
むしろ、高級品種の親魚から産まれた卵が10個セット数十円で出品されていることも結構あります。
では、この10個の卵から親の形質をしっかりと引き継いだ稚魚は何匹産まれるでしょうか?
こればかりは運や賭けの要素が強く、確実に産まれる保証はありません。
購入した卵がすべて親とは異なる性質である可能性も、十分にありえます。
親魚や卵がすべて現物の画像だったとしても、変わりメダカの卵は賭けの要素が強い。
このことを了承してから購入しましょう。
観賞魚を出品する際の注意点
続いては、ご自身が観賞魚を出品する際に注意しておきたいポイントを3つご紹介していきます。
アフターフォローやクレームに対応できるか
出品前にまず心得ておきたいのが、アフターフォローやクレームに対する誠実性です。
購入後に落札者から寄せられた質問には的確に答えられるか。
クレームを受けた際にも、トラブルの早期解決に向けて臨機応変に対応できるか。
このあたりの誠実性が、出品者の総合評価や売れやすさにつながります。
生体のクオリティはもちろん、質問やクレームへの対応方法に自信がない場合は、出品は控えておいたほうが良いでしょう。
生体の発送が適切にできるか
観賞魚の出品にあたり最大の難関となるのが、生体の発送です。
生体のパッキング(梱包)や発送は見様見真似でできるほど容易ではありません。
季節によっては輸送中に水温が大きく変動することも考慮し、発送する生体が弱ってしまわないような配慮をする必要があります。
水質悪化を最小限に留めるため、できれば発送前に餌切りをするのが良いでしょう。
以下の記事では熱帯魚の発送方法を解説しています。
この記事を参考にきちんとした資材をそろえ、生体を安全に発送しましょう。
死着保証は必ず行おう
生体を出品するうえでもっとも大切なのが、死着保証です。
やはり生き物なので、発送前までの育て方や梱包などに問題がなかったとしても、不測の事態(輸送トラブルやストレス)により生体が死着してしまうことがあります。
そのような事態に備えるため、出品する際は必ず死着保証を行ないましょう。
具体的にはあらかじめ生体を数匹おまけしたり、落札者から死着の連絡を受けた際には同等の生体を無償で再発送するなどの措置をとります。
まとめ:観賞魚とオークション!出品・落札の注意点と控えたほうがいい場合とは
今回はオークションサイトで観賞魚を出品・落札する際の注意点などについて解説をしてきました。
ご自身が落札者の場合は出品者の評価や商品説明欄をしっかりとチェックして、安心して取り引きできそうな人や業者からの購入を心がけましょう。
ご自身が観賞魚を出品する際は、誠実な対応と適切な梱包、死着保証をしっかりと行なうことが大切です。
オークション利用は注意点こそありますが、自宅に居ながら目当ての生体や商品を手に入れられるという利点があります。
上手に利用しつつ、アクアライフを存分に楽しんでいきましょう。
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トロピカライターの井上あゆみです。
金魚から熱帯魚・海水魚まで、全部で20種類程度のお魚を飼育してきました。
お気に入りはイエローヘッド・ジョーフィッシュ。怒ったような顔をしているのに、実はかなり臆病というなかなか憎めない海水魚です。アクアリウム初心者の方でも楽しく読めるような記事を書いていくので、よろしくお願い致します!