熱帯魚水槽の掃除が必要な主な理由は下記2点ではないでしょうか。
- 飼育生物における生命維持
- 水槽を観賞する上での美観目的
自然は水換え無しでも綺麗だから凄いと言われますが、そもそも規模が違うので自然とは比較判断しがたいですね。
しかし、少しでも自然の世界に近づけるように飼育目的に合わせた水槽機材が必要となり、設置した機材を管理する水槽掃除が必要となります。
では、水槽掃除における基本的な方法やコツはあるのでしょうか。
その答えは、もちろんあります。
ここでは、わたしたち水槽掃除のプロが日々行っている水槽掃除の基本的なやり方やコツを解説していきます。
水槽の掃除の基本
水槽掃除は以下主な作業内容です。
- コケ取り
- 水換え
- レイアウト
まずは、水槽本体、水槽台、水槽機材に問題が無いか、また、水槽内の生体に異変が無いか確認しましょう。
問題ないことを確認したら、コケ取り作業をしていきます。
コケ取り
水槽掃除の代名詞であるコケ取り作業。
名前の通り、水槽表面のコケを取る作業です。
しかし、いきなり水槽に手を入れてコケ取り作業を始めるのではなく一工夫しましょう。
それは、ろ過器の電源を止めることです。
その理由として、ろ過器を運転させたままコケ取りを始めるとコケを取った汚れがろ過器に流れてしまうからです。
そのため、はじめに電源を落としましょう。
ただし、外部フィルターなど電源のオンオフでろ過内に蓄積した汚れが水槽内に舞ってしまう可能性がある場合は、通電したままコケ取りをしましょう。
それではコケ取り作業を開始していきます。
スポンジ
コケ取りは、スポンジでのコケ取り作業を主として落としていきましょう。
オススメなのはメラミンスポンジです。
これを水槽全体にあててコケを落としていきます。
水槽面や水槽コードのコケを綺麗に落としたら、スポンジでの作業は完了です。
スポンジだけで終了でも構いませんが、もし水槽と砂の隙間の汚れが気になる場合は、ヘラを使用して隙間の汚れを取り除いていきましょう。
ヘラ
スポンジでは落とせなかったコケを落としていきましょう。
水槽と砂の隙間にヘラを差し込んで綺麗にしていきます。
この時に、差し込んでからヘラを抜く際に水槽面を傷つけないよう少し水槽面から離して抜いてください。
このヘラ入れ作業は見栄えの問題です。鑑賞面がきれいになったら終了です。
手で確認
最後の手で水槽面やコード類を触りコケが取れているか確認しましょう。
コケが取れていない場合、ヌルっとした手触りになります。
ヌルっとしたところは、もう一度スポンジを取り出し綺麗に掃除しましょう。
これで、水槽コケ取り作業が終了です。
水換え
排水
水槽水量に対し3分の1程度交換します。
60センチ水槽でしたら、大体20リットル程度です。
それ以上水を交換してしまいますと、生体に悪影響が出る可能性が高くなります。
注意しましょう。
市販のホースまたは、専用のクリーナーホースを使用して水を抜いていきましょう。
初心者の方は、魚を吸い込まないように工夫されている専用のクリーナーホースを使用することをおススメします。
注水
水を抜き終えたら、次は新水を注いでいきましょう。
水の注ぎ方は、バケツで注ぐ場合とポンプアップしてホースで注ぐ2つの方法があります。
小型水槽や、換水水量が多く無い場合はバケツで注ぐことをおススメします。
しかし、水換え量が多いまたは、腰が痛い場合はポンプを使い注水しましょう。
新しく注ぐ水は、水槽の水温に合わせて生成し、また、カルキ抜き(水道水の塩素除去)をした水を注ぐようにしてください。
これを怠ると生体に悪影響が出る可能性があります。
水を規定線まで注ぎ終えたら、水換えは完了です。
レイアウト
レイアウトをする場合は、水換え終了後に実施します。
水草を植栽する場合は、水抜き時にあらかじめ砂利クリーナーなどで底床を綺麗に清掃しておきましょう。
そうすることで、水草の根が張りやすくなり、水草の成長を促進させることができます。
最終確認、点検
レイアウトが完了したら、水槽の蓋を閉め照明を乗せて完成です。
最後に水槽内をよく観察し、生体に影響が出ていないかを確認しましょう。
確認方法は、エサを与えていつも通り食べているか、または、呼吸が荒くないかなど確認しましょう。もし、問題がある場合はこの2つに異変が出ます。
水槽内が問題無いことを確認したら機器の最終動作確認をしましょう。
- 機器から異音がしていないか
- ろ過器から正常に水が排水されているか
- 水漏れしていないか
水温は正常値を指しているか
これで水槽の基本的な掃除の解説は終了です。
まとめ:プロが教える水槽掃除の方法と掃除テクニック
いかがでしたか。
水槽掃除の方法や掃除のポイントについてお分かりいただけましたでしょうか。
よほど水槽内のお魚に愛着が出ない限り、大抵の方はどこかのタイミングで水槽掃除が面倒くさいとおもってしまう時期がくるでしょう。
そのため、少しでも水槽掃除が時間と手間をかけず楽にできる内容をここでは解説してまいりました。
やはり、生き物を飼育するということは命を預かっているということです。それを忘れてはいけませんし、責任も伴います。
そのためにも、水槽の生き物にとって快適な環境を整えてあげましょう。
そうすることで、きっと生き物はより美しい姿を私たちに見せてくれることでしょう。
熱帯魚業界歴もうすぐ20年!
海水やアクアテラリウムなど、さまざまな水槽を担当してるアクアリストです。
アクアリウム専門のYouTubeチャンネル『アクアリウム大学』も配信中!
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