水草水槽を管理していると、水草の色が段々と薄くなってきてしまうといった悩みを抱える方もいるのではないでしょうか。
水草の色を鮮やかにキープすることは難易度が高く、アクアリウム初心者の方が挑戦するにはハードルが高いと言えるでしょう。
なぜなら、プロでも難しいこと、そして水槽の状況に応じて臨機応変に対応しなければならず、手間がかかるからです。
それでは、一度抜けてしまった水草の色を一体どうやって色を戻していくのか。
ここでは、色が薄くなってしまった水草の色を鮮やかに戻す方法について解説していきます。
水草の色が抜けてしまう理由とは
そもそも、何故水草の色が抜けてしまうのでしょうか。
じつは、水草の色が抜けてしまう原因は、1つではなく複合的な理由が起因していることが考えられます。
考えられる大きな原因について解説していきます。
栄養の問題
水草が健全に育成する上で最も大切な1つが、水中の栄養です。
水草に必要な三大栄養素である、窒素、リン、カリウムが不足してしまうと、水草の色が薄くなるだけでなく成長も止まってしまいます。
その他にも、わずかな微量元素が不足することで水草の育成に支障をきたすため、日々水草に必要な栄養をキープしなければなりません。
照明の問題
水槽の照明が水草に適していなければ、段々と色も悪くなり枯れていってしまいます。
水草の色を綺麗に保つには、水草が健全に育成できる照明、そして植栽する水草に適した照明を選定することが重要となります。
底床の問題
底床が水草に適した底床でなければ状態良く育成させることができず、当然水草の色が薄くなります。
また、ソイルを選定している場合、設置当初はソイルに栄養がありしっかり水草を育成させることができていても、時間の経過と共にソイル内の栄養が抜けていってしまうと、段々水草が痩せ細り枯れてしまいます。
二酸化炭素の問題
二酸化炭素を添加していない場合、水草の色が抜けていく可能性があります。
また、添加量が少ない場合や、水草が二酸化炭素を有効に吸収できていない場合も、水草が健全に育成できていない可能性から、水草の色が抜けていく可能性が大いに考えられます。
以上が、水草の色が抜けていく大きな原因と言えるでしょう。
では、原因が分かったところで、抜けてしまった水草の色を戻す方法について解説していきます。
水草の色を戻す方法とは
水草の色が抜けていく問題が分かれば、水草の色を戻していく方法を考えることは簡単です。
それでは、水草の色を戻す方法について解説します。
栄養の対処法
水中に栄養を添加することをおすすめします。
水草の三大栄養素である窒素とリン、そしてカリウムを添加することで改善されることがあります。
リンについては、リン単体で販売してない場合もありますが、総合水草栄養添加剤に含まれていることが多いため、購入前に三大栄養素を意識して液肥を揃えていくことを、最低条件としておすすめいたします。
照明の対処法
水草の照明が弱いと、多くの水草は健全に成長できません。
陰性水草の場合は光量が無くても綺麗に育てることができますが、有茎草の多くは光量不足により色が抜けていくことがあります。
必ず水草の種類に応じて光量を選定することをおすすめします。
低床の対処法
ソイルを敷いており経年劣化で粒が潰れている場合は、ソイルの交換または、追肥をおすすめします。
新しいソイルを使用することで、一気に水草が元気になるということはよくある話です。
また、粒が潰れていなくても底床内の栄養が不足している場合があります。
その場合は、底床用の栄養剤を埋めていただき、底床内の栄養濃度を上げることで根張りが良くなり、水草を美しく元気に育成させることがしやすくなります。
砂や砂利の場合は根がしっかり張れていない、底床内の栄養が不足しやすい環境となりやすいため、底床クリーナをかけて底床内をほぐしてから水草を植栽するようにしましょう。
場合によっては底床用の栄養剤を使用していただいても効果的です。
二酸化炭素の問題
二酸化炭素が不足していると、水草の色が抜けていきますので、しっかり水草が気泡を付けて光合成する量に調整しましょう。
最低でも1秒に1滴以上を添加することをおすすめします。
なお、最近では発酵式二酸化炭素システムの登場で、二酸化炭素添加の敷居も下がりました。
水槽メンテナンス
最後に、水槽メンテナンス方法を変えることもおすすめします。
一番大切なことは、早期発見をして上記対策を施していくことです。
そして、換水も重要です。
水道水のなかには水草の育成に必要な栄養分も含まれています。
こまめに観察し、わずかな変化を感じたら対処するようにしましょう。
まとめ: 水草の緑を濃くしたい!色が薄くなってしまった水草を鮮やかに戻す方法!
いかがでしたか。
ここでは、水草の色が抜けてしまう原因、そして対処法について解説しました。
水草の色が抜けてしまうのは複合的な要因があることが多いですが、一番大切なことは水草を元気に育てることです。
植栽する水草にとってベストな水槽仕様、水槽メンテナンス、水槽管理をすることで水草本来の持つ鮮やかな水草となるでしょう。
是非ここでの解説を生かし、水草を育成してみてください。
それでは素敵なアクアリウムライフをお過ごしください!
熱帯魚業界歴もうすぐ20年!
海水やアクアテラリウムなど、さまざまな水槽を担当してるアクアリストです。
アクアリウム専門のYouTubeチャンネル『アクアリウム大学』も配信中!
よろしくお願いいたします!
白化、黄化してしまった等、落ちてしまった葉の色が戻る事はあるのでしょうか。
経験では調子を崩した葉は切除して、新芽に期待する他ないと思っていますが、
戻った経験があれば参考に教えて頂けると嬉しいです。
回答にはならなくて申し訳ないですが、色落ちした葉を戻したことはないです。
健康な部分の生長の負担になりやすいので、結局トリミングしてしまいます。
やはり新芽に期待するのが一番ですね。
こちらの記事もご一読いただくと理解が深まりますよ。
https://tropica.jp/2018/08/13/post-20376/