世には多くの金魚が出回っていますが、「高級金魚」と呼ばれるものがいるのをご存知でしょうか。
金魚とは思えないような高値が付けられることもある高級金魚は、もちろんただ高いだけではありません。他の金魚とは比べ物にならない美しさと鑑賞性を備えています。
そしてそこには、大きく美しく育つよう細心の注意を払いながら育てあげた、飼育者の愛情と努力が詰まっているのです。
金魚愛好家なら誰もが憧れる高級金魚とはどういった金魚なのでしょうか。
今回は高級金魚を7つご紹介します。その美しさ、特別感を味わってください!
高級金魚の魅力と高価な理由を動画で解説!
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世の中に出回っている金魚の中でも特に高級な金魚とは、その魅力と高価な理由を動画で解説しています。
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高級金魚とは
高級といわれる金魚は一般的な金魚と何が違うのでしょうか?
具体的な項目をチェックしていきましょう!
高級金魚の魅力
高級金魚に備えられている魅力は以下のような項目です。
- 美しく広がるヒレ:体格が大きくなるほどヒレの広がりが桁違いに素晴らしいです
- 立派な体格
- 味わい深い体色と鱗模様
- 優雅な泳ぎ
- 主役級の堂々とした存在感
こういった金魚は水槽の中でもひときわ目を引きます。オーラがあるというのでしょうか、美しく堂々としており、かつ優雅です。
なぜ高価な金魚になるのか
どうしてこういった高級といわれる金魚は高価になるのでしょうか。
それは、美しく存在感のある金魚を育成するには、大変な手間ひまとコスト、そして経験が必要になるからです。
美しく広がるヒレを維持し、かつ立派な体高に育てるには飼育容器や水流、水温調整などにとても細かな気配りが求められます。
また、金魚はもともと消化不良を起こしやすく、病気にかかりやすい魚なので、健康を損ねると成長に歯止めがかかってしまい、理想の体型にはなかなかなりません。成長の途中でヒレが傷つくこともあります。
そのため、大きく健康に育て上げるのは案外難しく、13cm以上でなおかつ美しさも備えている金魚は、一般の金魚の何倍もの価格がつくこともあります。
金魚の体色や体型についてはコチラの記事も参考にしてください。
高級金魚のおすすめ7選!
ではこちらの項で、具体的に「高級」とされる金魚をご紹介します。
琉金(体長12cm以上)
琉金は、ホームセンターなどでも見かける馴染みのある金魚ですよね。あまり高級というイメージはないかもしれません。
しかし、実は琉金を始めとした「丸手」と呼ばれる、丸っこい体形の金魚はあまり体長が長くなりません。
大きく育てるのは意外と難しいため、10cmを超えたあたりから価格が上昇します。
桜琉金
桜琉金は、淡く繊細な体色の琉金のことをいいます。紅白更紗で、透明感のある鱗が特徴です。一般の琉金と比べると、鱗の形がハッキリと見えないほどに透明感があり、独特の美しさを備えていますね。
実は、桜琉金が品種として区別されたのは比較的最近で、以前は「ハネモノ(品質のよくないもの)」とされていました。ですが、透明鱗の美しさが評価されるようになったことで、紅白かつ透明の鱗をもつ琉金が「桜琉金」とよばれ、高級金魚とあがめられるようになりました。
桜琉金の模様は生まれ持ったものなので模様を変えることはできません。美しく調和のとれた模様を持っていて、なおかつ大きなサイズに育てるのはとても難しく、その分値段も跳ね上がります。
ちなみに、飼育する際には鱗の美しさを際立たせるためにLEDライト使用することをおすすめします。
ローズテールオランダ
ローズテールオランダは、オランダ獅子頭の亜種で、その名の通りバラの花のような美しく、華やかなヒレが特徴です。
ヒレのふちがヒラヒラしており、とても優雅な印象を与えてくれますね。
このご自慢のヒレですが、長いゆえに何かに引っ掛けて傷つけてしまうことも多い、とてもデリケートなもの。ヒレの美しさを維持したまま大きく生育させるには大変な手間がかかるため、お値段も高くなる傾向にあります。
ピンポンパール(体長6cm以上)
ピンポンパールも琉金と同じ、丸手の金魚です。丸っこい体つき、真珠のようにツヤのある鱗、黒目がちの瞳がとても愛らしい金魚ですね。
泳ぐのがあまり得意でないため泳ぐ姿が懸命で、その点も人気の秘訣です。
小さめの個体が多く消化不良などを起こしやすい品種でもあるため、大きく育てるのが難しいピンポンパール。10cmでもかなり大きなサイズと評価されて、高価格で取引されます。
ピンポンパールについてはコチラの記事も参考にしてください。
蝶尾
「ちょうび」と読む、尾ヒレがまるで羽を広げたチョウのように広く美しい種類です。基本は「出目金」ですが、目の出ていないタイプも作出されています。
体色は赤、白、黒など様々で、個々の違った模様を楽しむことができます。白と黒の柄のものを「パンダ」、赤と黒の柄のものを「レッサーパンダ」と呼ぶこともあるのだとか…面白いですね!
チャームポイントである蝶のような尾ヒレを堪能するならば、上見のできる睡蓮鉢などの容器で飼育するのがおすすめ。ヒレがとても大きいため、水流は緩やかに、また他種との混泳も苦手なので飼育する際はご注意ください。
らんちゅう(体長10cm以上)
個性的な見た目で人気を集めるらんちゅうも高級金魚に数えられます。
品種改良を重ねた結果、非常にデリケートな面を持つらんちゅうを健康に大きく育てるのは至難の業。そのため、柄にもよりますが体長が8~10cmを超えたあたりから値段も大きく跳ね上がる傾向にあります。
らんちゅうの特徴といえば、なんといっても背ビレのない独特のまるっこいフォルムと頭の肉瘤ですよね!「金魚の王様」と呼ばれるのも納得の貫禄を持ち合わせています。
肉瘤を大きく育てるためには、高たんぱく・高脂肪の栄養価の高い餌を適度に与えるのがおすすめ。水流が苦手なので、強い水流が当たらないよう配慮して飼育してあげてくださいね。c
らんちゅうについてはコチラの記事も参考にしてください。
江戸錦
江戸錦は、らんちゅうと東錦との交配で作出された金魚です。
江戸錦自体は、そこまで珍しい金魚ではなくホームセンターなどでも販売されています。
しかし、特徴を色濃く体現した優良な個体はなかなかおらず、らんちゅうの「背ビレが無い」という特徴と東錦の「透明感のある鱗」という特徴を兼ね備え、かつサイズの大きいものは非常に高額な値がつくことも多いです。
らんちゅうは上見が推奨される金魚ですが、江戸錦は体型もさることながら美しいキャリコ模様を堪能できる金魚なので、横見での鑑賞がおすすめです。
まとめ:高級金魚特集!優雅で美しい高級金魚の魅力と高価な理由・おすすめ種7選
高級金魚と呼ばれる貴重な金魚についてご紹介しました。
どれも非常に美しく、独特の存在感のあるものばかりですね。ぜひ一度手に取ってみたい憧れの金魚たちです!
しかし、高級で貴重な金魚は育成や飼育に大変な手間がかかるもの。生半可な気持ちで手を出してしまうと残念な結果になってしまいやすいです。
高級金魚の飼育を金魚飼育の目標とする方もいます。しっかりと金魚飼育の基本を抑え、飼育スキルを上げてから、高級金魚の飼育にチャレンジしてみてください!
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