美しく水がきらめき、色鮮やかな熱帯魚がヒラヒラと泳ぐアクアリウム、自分もやってみたいなあ…でも知識が全くないし、どこから手を付けたらいいかわからない!
という方のために、「熱帯魚飼育の入門、基礎」をまとめます。
熱帯魚を長生きさせるコツも紹介していきますので、熱帯魚・アクアリウムに興味のある方はチャレンジしてみませんか?コツさえ抑えれば難しいことはありませんよ。
購入する前にまずこれをチェック!
アクアリウムショップに行くと、初心者向けのセットから、「これ何に使うんだろう」という難しそうな装置などいろんなものが並んでいますね。
そういったアイテムを購入する前に、これだけはチェックしよう!という項目をまとめてみました。
水槽台もセットで買おう
水槽というのは、見た目よりも重たいものです。
初めての方は、下駄箱やラックに乗せても平気だろうと考えますが水槽の重量は想定以上に重いです。たとえば学校などによく置かれている横の長さが30cmの水槽に水を入れ、装置をとりつけると全体で30kgほどになります。
下駄箱やラックは、そんなに重いものを乗せるように設計されていませんし、設置予定場所が水平でないこともあります。水平ではない台に水槽を乗せると、だんだん水槽がたわんで最悪のケースでは割れてしまいます。
水槽が割れれば水はすべてあふれ出ます。部屋は当然めちゃめちゃ、生体はすべて死んでしまいます。戸建てならともかく、集合住宅では下の部屋の人に迷惑をかけ、補償を請求される場合もありますので、慎重に置く場所を選んでください。
そういったことが起こらないように、水槽を乗せる専用の台を一緒に購入しましょう。
水槽台は水平器で水平であることを確認して設置しましょう。
また、部屋の床は水槽と水槽台を置いても大丈夫なつくりでしょうか。
大きな水槽と水槽台を置いたら床がゆがんだ、というケースもなくはありません。
日光や空調が直接あたらない場所を選ぼう
水槽に日光や空調が直接当たらない場所を確保しておきましょう。
水槽に日光が当たると、水温の変化が激しくなります。熱帯魚たちは水温の変化に敏感ですから注意が必要です。また、日光が当たるとコケも生えやすくなりますので、直射日光が当たらないような位置を探しましょう。
水槽に空調の風が直接当たっても、水温が変化しやすくなります。それだけでなく、風が水面に当たると水が蒸発しやすいです。水が蒸発すると水面が下がり、ヒーターが水面から出てしまうことがあります。ヒーターを空気中で稼働させると最悪火災を引き起こしますので注意しましょう。
大型水槽の場合は、設置場所まで搬入できるか確認してから
大型の水槽を購入する場合、設置場所まで搬入できるかあらかじめ調べましょう。
「思ったよりも大きくて、ドアから入れることができなかった!」という話を聞くことがあります。ドアを壊すわけにもいきませんから部屋まで運び込めるのか、確認しておきましょう。
購入後の注意点は?
では実際に購入した後に注意するポイントはどんなことがあるでしょうか。
水槽をセットしてから1週間は魚は入れずに空回しを
「よし、水槽をセットしたぞ、熱帯魚を入れよう」
ちょっと待ってください!気持ちはとても良くわかるのですが、それは危険行為です。
その理由は「水槽をセットしてすぐは水質が安定していないから」です。
水槽を置き、フィルターやヒーターも設置して水を入れたら1週間ほど生体無しで様子を見ます。フィルターはちゃんと動いているか、水は循環しているか、温度は一定に保てているか…といった点に注意して様子を見ます。この時点で装置に初期不良があれば購入店で交換してもらえるでしょう。
水温は一年中25℃をキープしよう
熱帯魚だけではなく、金魚やメダカも25度なら餌食いも良く元気です。
26度以上になると熱帯魚はバテて死んでしまうこともあるので、水温が上がるようなら水槽クーラーや冷却ファンを利用しましょう。
水換えの水はカルキを抜こう
水槽が安定してきたら、水換えの必要が出てきます。
水槽の水を3分の1~半分くらい抜いて、新しい水を入れるのですが、その際に水道水のカルキは絶対に抜いてください。
カルキは水道水中の雑菌を殺すために加えられている成分ですので、水槽にそのまま入れると生体に害を及ぼす場合があります。
餌は1日1,2回、照明点灯時に1~5分程度で食べきれる量で
餌を食べる熱帯魚の様子はとても可愛らしく、水槽に顔を近づけるたびに「餌ちょうだい!」と言わんばかりにこちらに寄ってきます。
ついつい餌をあげたくなってしまいますが、餌の与えすぎは良くありません。
理由は
- 生体が大きくなる速度が上がる → 水槽内が狭くなって飼育が大変になる
- 食べ残しの餌が水質を悪化させる → 生体が病気になりやすくなる
- 水に栄養分が増えすぎる → コケが生えやすくなり見苦しい水槽に
といったものがあげられます。
熱帯魚たちは餌が少な目のほうが長生きすると言われていますし、3~5日なら食べなくても全く影響ない場合がほとんどです。
理想の餌やり間隔は「1日1,2回、照明点灯時に1~5分程度で食べきれる量を与える」ですので覚えておきましょう。
「そうは言っても、餌を欲しそうに水面にあがってきます」--いいえ、それはお腹が減っているとは限りません。
熱帯魚が水面に上がってくる理由は様々ですので、それについても知っておくと安心ですね。
照明点灯時間は1日8時間程度に
魚はまぶたがありませんね。
「魚って眠るのかな」と思ったこと、ありませんか?
魚も休みます。でも静かで暗い環境でないとゆっくり休めませんので、水槽のライトを点灯するのは1日8時間程度に決めましょう。
休めない状態での飼育は生体の寿命を縮めますので注意してください。
水換えの頻度を守る
水槽の管理で最も大切と言えるのが「水換えをきちんと行う」ことです。
水換えを怠ると
- 水質悪化による病気の流行
- コケの繁茂(一度繁茂したコケを完全に取り除くのはかなりの難易度です)
- 悪臭が発生する
など、悪いことしか起こりません。
こういったことが起こらないように、水換えの頻度は必ず守ってください。
水換えの頻度は1~2週間に1度が目安です。
下に水換えの具体的な方法が説明されたページを貼っておきますので、ぜひ参考になさってください。
まとめ:ポイントを抑えて安全で楽しいアクアリウムライフを!
初心者の方でもアクアリウムを楽しめるために、抑えておくべきポイントを説明しました。
最初は難しそうに感じるかもしれませんが、コツさえ知っておけば熱帯魚は飼育できます。最初は丈夫な生体から始め、徐々にいろいろな熱帯魚にチャレンジしてみてください!
水槽のある生活は本当に癒されますよ。オススメです!
水槽のプロが所属するサイト運営チームです。
淡水魚・海水魚・水槽設備やレイアウトのことまで、アクアリウムに関する情報を発信していきます!
海水熱帯魚を始めようと思っていてのですが、ペーパー測定器や比重計は必需品なのでしょうか?
比重計は必須です。海水(飼育水)を作る際に必要です。
pHはもう少し安価な試験紙などでも簡単に計測できます。ただ、測定器の方が正確です。