今まで魚の飼育をしたことがないという、超初心者の皆さん!
今回はアクアリウムに初めて挑戦するという方のために、簡単に熱帯魚を飼育するためのポイントを解説していきます。
こちらのページで解説していくのは、
- はじめに用意したい基本設備
- 水草やエアレーションの必要性
- 生体を購入するタイミング
- 魚を長生きさせるコツ
…などなど。
アクアリウム初心者の方が悩みがちなポイントをまとめましたので、これから初めて魚を飼う予定の方は、まずはこちらのページを参考にしてくださいね!
簡単に熱帯魚を飼育するためのポイント3つ!
簡単に熱帯魚を飼育するためのポイントということで、
- 水槽設備は基本機材だけでOK
- 熱帯魚は水槽設置後すぐに入れない
- 水槽の様子はこまめに確認しよう
こちらの3つの項目に分けて解説をしていきます。
アクアリウムを楽しむ上で必要不可欠なポイントばかりなので、しっかりと確認しておきましょう!
ポイント1:水槽設備は基本機材だけでOK
まず最初にご紹介するポイントは、水槽設備についてです。
アクアリウムショップには手軽な価格帯のものからとても高価な機材までズラリと並んでいますが、始めから高級設備を整える必要はありません。
また、水槽の定番アイテムとも思われる水草やエアレーション(ぶくぶく)も水槽の環境などによって必要性が変わってくるため、そのあたりのことについて解説をしていきます。
いきなり高級な機材は必要ない
アクアショップに行くとたくさんの高級機材が販売されているので目移りしがちですが、水槽開始時はいきなり高級な機材をそろえる必要はありません。
ここで言う高級機材とは、例えば高価でパワフルな照明や、水換え用のRO浄水器など。
まずは飼育したい生き物の数や種類に合ったサイズの水槽やろ過フィルターといった基本の設備だけをそろえ、生物ろ過の仕組みや水槽の運用方法を覚えることが大切です。
ただし、ろ過フィルターだけはしっかりとしたパワーのものを選ばないと、水質に大きな影響を及ぼすため、適合水量や容量を確認して用意しましょう!
水槽運用に慣れてきてから足りないと思う設備や便利なアイテムを追加していく感覚のほうが、無駄がなくスムーズにレベルアップできます。
水草はあっても無くても良い
次にお伝えしたいのが、水草の必要性について。
水槽に水草が植えられているイメージがあるかと思いますが、はじめは無理に水草を用意しなくても大丈夫です。
むしろ水槽設置し始めの頃は水質が安定してないため、好む水質に定まらないことも。水草がダメージを受けやすく育ちづらいというデメリットがあります。
水槽を設置してから1ヶ月程度でバクテリアが定着し水質が安定してくるため、水質が安定したら水草を導入してみましょう。
エアレーションの必要性は場面で変わる
水槽の定番アイテムとも言えるエアレーション(ぶくぶく)も、飼育する生体やろ過フィルターによって必要度が変わってきます。
例えば金魚や大型魚など多くの酸素を必要とする生体を飼う場合はエアレーションを使うのがおすすめですが、上部式フィルターや投げ込み式フィルターを使用する場合は水中に酸素を十分溶け込ませることができるので、エアレーションは無くても平気です。
また、将来的に水草水槽を目指す場合も同様に、エアレーションはなくても大丈夫です。
かえって水草に必要なCO2を逃がすことになりかねませんので、油膜や生体の酸欠対策でエアレーションを使う場合は、夜間だけなど時間を制限して使用しましょう。
ポイント2:熱帯魚は水槽設置後すぐに入れない
続いてご紹介するポイントは、熱帯魚を入れるタイミングについてです。
水槽設備をそろえたらすぐに魚を泳がせてみたくなりますが、数日間は水槽の様子を見てから生体を購入したほうがトラブルを最小限に抑えられます。
生体導入時に必要な水合わせの重要性などについても解説しますので、しっかりと確認しておきましょう。
3日~1週間は様子を見よう
設置したばかりの水槽はバクテリアもいなくて水質がとても不安定なので、熱帯魚をはじめ生体を入れるのはとてもリスクが高いです。
水槽設備の初期不良などを確認する意味も込めて、3日から1週間は何も入れずフィルターだけを稼働させましょう。
魚飼育に欠かせないバクテリア(硝化菌)はアンモニアがないと繁殖しないため、魚を水槽に導入しないと増えないです。魚導入後の水質変化は以下の通りです。
- 魚を導入
- アンモニアが発生(魚を導入~1週間)
- 硝化菌が増えてアンモニアが亜硝酸塩になる(2~3週間目)
- 亜硝酸塩が硝酸塩になる(3~4週間目)
- 水質が安定する(4週間目~)
2~4の間が、魚を死なせてしまう危険度の一番高いときです。
アンモニア(猛毒)→亜硝酸塩(毒)→硝酸塩(低毒)の順に変換されていくため、硝酸塩がでてきたら水質が安定し始めた証拠です。それぞれの毒素は水換えで排出するしかありません。アンモニアも亜硝酸塩もとても危険なので、十分な量とこまめな頻度の水換えで乗り切ります。
この硝化サイクルが出来上がれば、ひとまず難所は超えたと言えるでしょう!
丁寧な水合わせで魚が長生きする
熱帯魚は水質や水温が異なる環境にいきなり移動させると、ショックを起こして最悪の場合死んでしまいます。
それを防ぐために必ずやっていただきたいのが水合わせです。
水合わせの手順としてはまず、生体の入った袋を30分~1時間程度自宅の水槽に浮かべて水温を合わせ、袋の中の水ごと生体を一旦バケツに移します。
そのバケツの中に水槽の水を少量ずつ入れて水質をなじませ、最後に生体だけをすくって水槽に移したら完了です。
この水合わせを丁寧に行なうことが熱帯魚の負担を減らし、結果的に長生きさせることにつながるのです。
水合わせの詳しい手順やコツなどについては、以下の記事も確認してみてくださいね。
餌やりは翌日以降から!
実は水槽に入れた当日の生体には、餌を与えてはいけません。
はやく餌を食べる姿を見たいという気持ちもわかりますが、ここはグッと我慢。
環境に適応しきれていない魚に餌を与えると、消化不良を起こしたりストレスを感じたりして体調を崩す可能性が高くなってしまうのです。
飼育当日には餌を与えず、翌日~2日後から様子を見つつ与えてみましょう。
ポイント3:水槽の様子はこまめに確認しよう
最後にご紹介するポイントは、確認するべき熱帯魚の様子についてです。
魚は物言わぬ生き物。
具合が悪いときに言葉で伝えることができないため、飼育者自身が魚の様子をこまめにチェックし、体調の変化に気付いてやることが重要です。
水槽の掃除(メンテナンス)のコツなどについても解説していきますので、よく確認し万全の体制で熱帯魚をお迎えしましょう!
熱帯魚の様子を把握しよう
熱帯魚の様子をこまめに確認することで、病気や体調不良が悪化する前に対処することができます。
例えば、いつもならすぐ餌に寄ってくるのに、今日は餌をまいてもボーッとしている。
底砂やケージ内のアイテムに体をこすりつけるような仕草を見せる。
このようにいつもと違うような動作を見せるときは、病気や体調不良を抱えている可能性が高いです。
熱帯魚の様子の変化を敏感に感じ取り、できるだけはやく対処してやりましょう。
水槽掃除は一度にすべてを行わない
水槽が汚れてきたら隅々まで一気に掃除したくなりますが、アクアリウムではろ過フィルターや底砂の掃除、水換え、水草のトリミングなどを一度に行なうのは大変危険です。
硝化バクテリアが減り、水質が急激に変わって生体や水草にダメージを与えてしまいかねないので、計画的に少しずつ掃除やメンテナンスをしましょう。
水槽メンテナンスはペースを決める
水槽をメンテナンスするペースは水槽の大きさや飼っている生体の数などによって変わります。
試験用紙などを使ってで水質を確認しつつ、基準値を上回りそうなタイミングを掴んで定期的にメンテナンスをしましょう。
基本的にはコケが目立ってきたらスクレーパーなどで削ぎ落とし、飼育水の黄ばみや白濁が気になる場合は水換えを行ないます。
熱帯魚に愛情をもって接しよう
熱帯魚や生体たちに愛情をもって接することは、何よりも大切です。
そうすることで細かい点にも気付きやすくなり、 水槽もさらにイキイキと美しくなります。
そしてもし万が一飼いきれなくなってしまった場合、川や池などに生き物を放すことは絶対にNGです。
購入店へ相談したり里親を募集するなどして、必ず引き取り先を探しましょう。
まとめ:【超初心者向け】簡単に熱帯魚を飼育するための基本ポイント3つを解説!
今回はアクアリウムに初めて挑戦するという方のために、簡単に熱帯魚を飼育するためのポイントを解説してきました。
アクアリウムは仕組みを理解してしまえば管理そのものはそこまで難しくありませんが、経験を積んだ分だけ奥深さを味わえる、とても素敵な趣味だと思います。
皆さんもしっかりと飼育環境を整えて、お気に入りの生き物たちをたくさん育ててみてくださいね!
トロピカライターの井上あゆみです。
金魚から熱帯魚・海水魚まで、全部で20種類程度のお魚を飼育してきました。
お気に入りはイエローヘッド・ジョーフィッシュ。怒ったような顔をしているのに、実はかなり臆病というなかなか憎めない海水魚です。アクアリウム初心者の方でも楽しく読めるような記事を書いていくので、よろしくお願い致します!