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ろ過フィルターとぶくぶくの違いとは!アクアリウムを始める方へ解説します

金魚やメダカを飼育したいけど、どんなアイテムをそろえたらいいか迷うことはよくありますね。

違いが分かりにくいアイテムとして「ろ過フィルター」と「ぶくぶく」があります。

この2つって違うの?どっちもないとだめなの?どんな効果があるの?

その質問、こちらの記事で一気に解決します!ぜひ参考になさってください。

ろ過フィルターとぶくぶくの違い

これからアクアリウムをはじめるという方には「ろ過フィルターとぶくぶくって違うんだ!」と思った方もいらっしゃることでしょう。

はじめに、その2つの違いを簡単に説明すると

  • ろ過フィルター:水中のゴミや不要物を取り除く
  • ぶくぶく:水中に酸素を含ませる

といった感じになります。

この項では、それぞれの代表的な製品例を挙げ、違いを説明いたします。

代表的な製品例

外部式フィルター

エーハイム クラシックフィルター 2213 ろ材付きセット 密閉式外部フィルター

ろ過フィルターというのは上のようなアイテムを指します。

上のアイテムで言えば、緑色の筒の中に水槽の水を送り込み、中のフィルターなどで水をろ過…こしとる作業を行います。それによって水に含まれていたゴミ、魚の排泄物や餌の食べ残し、水草の枯れ葉などをフィルター内に取り込みます。

フィルターの中のろ材により、物理的にろ過されるだけでなく、ろ材に棲みついているバクテリアによって有害な物質をある程度無害なものに変換してくれます。

簡単に言うと、水質維持を行ってくれる装置です。

エアーポンプ

水作 水心 SSPP-3S(エア量ダイヤル調整式) 30~60cm水槽用エアーポンプ おまけ付き

ぶくぶくは「エアーポンプ」という名称で販売されていることが多いです。

上のようなアイテムで、電源につなぐと空気を送り出してくれます。

エアーポンプから出た空気が水面を振動させることで、酸素を水面からとりこみやすくして供給します。

注意点としては、このエアーポンプだけを購入しても使うことはできません。他に必要なアイテムは2つあり、エアストーンとチューブが必要です。

エアストーンで人気のあるアイテムは下の「イブキエアストーン」です。このストーンから細かい空気の泡を水中に放つ仕組みです。

いぶきエアストーン 10φ丸 #180

このエアストーンとエアーポンプをつなぐのにチューブを使います。

スドー デラックスチューブ 白

これらの3つのアイテムを組み合わせ、水槽内の水に酸素を送るのがぶくぶくの役割です。

下の動画も参考になさってみてください!

細かく均一な泡が酸素を効率的に供給!いぶき エアストーン

水流の強さ

また、ろ過フィルターとぶくぶくでは「水槽内に起こす水流」の強さにも差異があります。

  • ろ過フィルター:水槽全体にいきわたる水流を起こせる
  • ぶくぶく:水流は弱い

と言った感じです。

水槽内にはよどみが生じないのが理想です。よどみが生じるとゴミや養分がたまり、カビやコケの発生源となる、ゴミが水質を悪化させる、などのデメリットがあります。

よって、ある程度水槽内には水流が生じさせるような工夫が必要で、そのためにもろ過フィルターがあるほうが水質を一定に保てます。

酸素を供給する能力

水槽内に酸素を送り込む力は、ぶくぶくが圧倒的に強いです。

ただし、ろ過フィルターにも水槽内に酸素を送り込むのが得意なものもあります。「上部フィルター」はろ過した水に空気を含ませながら水槽に戻す形式なので、酸素を供給する力も持ち合わせています。

物理的なろ過能力

物理的なろ過能力、すなわちゴミをフィルターに付着させる力はろ過フィルターにしかありません。

また、有害物質を変換するバクテリアの主な住処となるのも、フィルター内のろ材です。

金魚などの水を汚しやすい魚を飼育する場合には、とても力を発揮してくれます。

水をきれいにするバクテリアを育む力

水槽の水をきれいにするのは物理的なろ過能力だけではありません。

魚たちの排泄物に含まれるアンモニアなどの有害物質を分解し、無害化してくれるのは水中にすむバクテリアたちなのです。ですからアクアリストにとってバクテリアの育成はとても重要です。

バクテリアはデコボコしたところにすみつく性質があり、フィルターの中にのろ材にたくさんすみつきます。ろ材がザラザラしているのはそのためです。

バクテリアは酸素がないと死んでしまうので、ぶくぶく(エアーポンプ)があるとより一層元気になり、水をキレイにする働きが強まります。

ですからバクテリアに着目して考えると、フィルター、ぶくぶく、どちらもあったほうが良いということになりますね。

水温への影響

夏などの気温が高くなる時期は、水流を起こすことで水温上昇を緩和する効果が期待できます。水流があると水が蒸発しやすいので、水温が急激にあがることを抑えてくれるというわけです。

ただし水が蒸発しすぎて水位が下がりすぎるとデメリットもありますので、水位の下がり過ぎには注意してください。

また、水温が上がると水に溶け込むことのできる酸素の量が減ります。そうなると魚が酸欠になりやすくなるので、ぶくぶくで酸素を多く送ってあげることが理想です。

ろ過フィルターとぶくぶくを併用するメリット

どちらの装置も用意するのは難しい…という方もいらっしゃるかもしれませんが、理想はろ過フィルターとぶくぶくの併用です。

メリットは大きく分けて2つあり、以下の通りです。

  • 水質改善
  • 魚の成長促進

ではその理由を説明していきます。

水質を改善できる!

水槽の魚にとって最も大切なのは「水槽内の水が快適に保たれている」ことです。

ろ過フィルターがあると、水質悪化の原因となるゴミを取り除くことができますし、フィルターにすみついたバクテリアが有害物質を無毒化してくれるので、pHも安定します。バクテリアを安定させるためには酸素があるとより良いので、ぶくぶくも併用すると理想的です。

水質が安定すると水の透明度が保たれ、水槽が美しくなります。

魚もより一層キレイに見えますし、病気にもかかりにくくなりますので、健康に長生きさせてあげられます。

魚を大きく育てられる!

生物にとって酸素は生きていくのに欠かせない物質です。

酸素がたくさんあれば、生物はイキイキと生命活動を行うことができ、たくさん餌も食べますし、その分成長もします。

エアーリフト式のろ過フィルターは両方の特性を持っている

でもそんなにたくさん設置する場所がない!電源もない!という場合は、ろ過能力と酸素を送る能力、どちらも持ち合わせている「エアーリフト式のろ過フィルター」の設置がオススメです!

「投げ込み式」「底面式フィルター」といった名称で販売されているフィルターは、エアーポンプにつないで使用するフィルターです。

こういったアイテムであれば、水をキレイにしつつ、酸素を送り込むこともできます。

特に扱いやすいのは「投げ込み式」フィルターです。

水作 エイトコア M サイズ

このフィルターは難しい設置を行う必要はありません。

エアーポンプと接続して、水槽の中に沈めるだけ。簡単に使い始めることができます。

メダカや金魚であれば、この投げ込み式を使うだけで十分長期飼育できます!

まとめ:ろ過フィルターとぶくぶくの違いとは!アクアリウムを始める方へ解説します

初心者の方が判断しづらい、ろ過フィルターとぶくぶくの違いについて解説しました。

それぞれに行う役割が異なり、どちらもあるのが理想的であることがわかっていただけたかと思います!

より良い環境を作り、可愛い魚たちを快適に飼育してあげましょう。